挑戦しやすいのは、講師業やコンテンツの直接販売です。サロン運営をしている人もいます。

【例】
好きなもの(経費にしたいもの)を教える(ヨガインストラクターなど、講師業)。
好きなものをベースにサービスをつくる(化粧品が好きなので、同行して化粧品を選んであげるなど)。
好きなもののコミュニティをつくる(おもちゃ同好会、月会費1000円で37人集める)。

 ただし、「あなたから買う必要がある」と思ってもらうハードルが少々高いです。購入者さんから見て、「専門性はあるの?信用できるの?」を、先にクリアしておかないと、十分な集客が難しい(そのため、自分の人となりを事前に知ってもらうために、発信している人やお店は多いですよね)。

 販売導線(認知→行動→購買→利用→再購買・ファン化)を考えることや、商品企画、開発、販売、宣伝、管理などの細々とした作業が苦にならない人が向いているといえるでしょう。

経費から考えると
収入の柱を組みやすい

 本代を「稼ぐ」ために自分業をするのでなく、本代を「経費にできる」自分業を考えるという思考法を持つ。すると、収入の柱を組み立てやすくなります。

 私の会社員時代を例に挙げると、以下のようになります。

本業……会社員
自分業(1)……(当時は)1円にもならない音声配信(ネタ集めは(2)の本代)、ヨガ(講座受講など、本代がかからない分投資できた)
自分業(2)……本代が経費になるブログアフィリエイトやnote執筆結果的に「自分業(2)」のおかげで、1円にもならない「自分業(1)」に投資ができ、現在は(1)も収益化しています。

 すると、(1)でも経費が使える(ヨガやガジェット類もコンテンツ制作につながるため、経費になる)ようになるので、今度は「自分業(3)」(新サービスの開発や作業外注)に投資できるサイクルが回り始めるのです。

趣味への支出を節約できる?経費から考える「理想の副業」の選び方とは『「40歳の壁」を越える人生戦略 一生「お金・つながり・健康」を維持できるキャリアデザイン』(尾石 晴、ディスカヴァー・トゥエンティワン、ディスカヴァー携書)

 このように、支出を経費にする発想を持つことで、金銭的に無理のない良い循環が生まれます(ただし、なんでもかんでも経費にできるわけではないので、税理士さんへの相談は必要です)。

 皆さんも「好き」にかかる支出を経費にできる「自分業」を考えてみませんか?おもしろい種が眠っているかもしれません。