・2013年5月20日 厚労省・係長会議

 厚労省が開催する「生活保護関係全国係長会議」
(資料:http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/topics/tp130530-01.html)において、申請手続きは現状と同等とする方針が一応は示されている。資料36ページに「改正法案の中で正確を期しておきたい点について」という一節が設けられており、

「書面等の提出は申請から保護決定までの間に行うというこれまでの取扱いには今後も変更はない」「現在でも省令上申請は書面を提出して行うこととされており、申請して頂く事項や申請の様式も含め、現行の運用の取扱いは変更しない」

とある。しかし、「省令に定める」といった記載はない。ただし、口頭申請に関してのみ「口頭申請についても、その運用を変えることはなく、従来同様に認めることにし、その旨を厚生労働省令で規定する予定」とあり、省令化する方針が示されている。

・2013年5月24日 衆議院において審議開始

 衆議院において、生活保護法改正案に関する審議が開始された。主に民主党・共産党など野党による質疑多数が行われ、本日に至っている。

・2013年5月29日 修正に関する5党合意

 生活保護法改正案に対し、以下の修正を行う方針で、自民党・公明党・民主党・日本維新の会・みんなの党の5党が合意した(下線部:修正部分)。

「第24条
1項 保護の開始を申請する者は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を保護の実施機関に提出しなければならない。ただし、当該申請書を作成することができない特別な事情があるときは、この限りでない。

2項 前項の申請書には、要保護者の保護の要否、種類、程度及び方法を決定するために必要な書類として厚生労働省令で定める書類を添付しなければならない。ただし、当該書類を添付することができない特別な事情があるときは、この限りでない。

 最も懸念された「水際作戦の法制度化」に対しては、該当条文を実質的に無効にする修正が行われることになった。しかし、「扶養義務強化」「不正受給対策の厳格化」など、数多くの問題が残っている。

「水際作戦」法制化だけが問題ではない
生活保護法改正案

 現在、衆議院で審議されている生活保護法改正案は、一言で言えば、生活保護を利用しづらくするものである。申請を行いにくくするだけではなく、

・親族による扶養義務の強化(3親等内)
・調査権限強化(扶養義務者の勤務先も含む)
・不正受給に対する対策・罰則の強化

 がある。いずれも問題を含んでいるが、特に、不正受給に対する対策・罰則の強化は、

「不正受給は悪いことなんだから、悪いことに対策して罰則を強化して何が悪い?」

 と言い切れない数々の問題を含んでいる。