あまりの馬鹿馬鹿しさに、管理職クラスになると途中で退出してしまう人もいるくらいです。
実は、内製化された社員による研修も、ほぼ全てが、いまだにこの手法で行われています。
こんな研修を一度でも受けたら、「研修=時間の無駄」と思うようになってしまっても仕方ありません。いわゆる、研修アレルギーの人(研修に激しい抵抗を示す人)が多いのも、こんな現状がまかり通っているからです。
そして最も困るのが、上司がこのような研修を長年にわたって受け続けていると、部下が研修を受けることにも否定的になってしまうことです。
ちゃんとした知識と経験、スキルを持った講師が少なすぎる。それが研修業界の残念な実態なのです。
そして、もう1つ、こんな思い込みをしている人はいませんか。
大企業になればなるほど教育体制がしっかりしている。
これも誤った思い込みです。
企業の規模は関係なく、経営者や研修担当部署(特にその責任者や担当者)の意識に左右されます。
継続して計画的かつ体系的な研修を実施している企業は、ごくごく一部の少数です。
経営者や研修担当者が代われば、方針や熱量もガラッと変わってしまうなんてことはフツーです。それくらいに日本の企業は、社員教育に関して無関心で一貫性がありません。
こんなことだから、多くの日本企業が、どんどん国際的な競争力を失っているのです。もし、OB・OG訪問やインターンのとき、先輩社員や管理職が「研修なんて意味がない」とか「時間の無駄」と言っている人が多かったら、こういうお粗末な研修しか受けていない可能性大です。
就活中や転職活動中の人は、自分たちが、どんな教育や研修を受けられるのかという点に関心が向かいがちです。

でも、もしあなたが今、企業選びをしているとか、インターン中であるのなら、先輩社員や上司が、どんな教育や研修を受けているのかも知っておいた方が絶対にいいです。
なぜなら、各企業の教育や研修への取り組みは、その企業の今後の成長を占うバロメーターになるからです。
また、先輩社員や上司が、どんな教育や研修を受けているかは、先輩社員のプロジェクト遂行能力や上司のマネジメント能力などに直結しますので、入社後のあなたにダイレクトに関係してきます。
こういった裏情報も、ぜひ会社選びの参考にしてみてください。