外食産業の米は「古米ブレンド」されている

 次に外食の“ごはん事情”を紹介しよう。

 あなたが外食をしたことがあれば、その際に提供されたライスや丼もの、お茶碗のごはんには、必ずといってもいいほど古米(以下、古古米、古古古米なども含めて「古米」と呼ぶ)が含まれている。ほかほかに炊いたごはんの米はブレンド米であり、新米と古米が混じっているのだ。

 米トレーサビリティ法により、2011年7月から米の産地情報を取引先や消費者に伝達することとなった。飲食店でも米飯類は産地情報の表示が必要になったため、「当店の米は、国産米を使用しています」などと書かれたポスターを飲食店で見かけることがあるだろう。しかし、新米や古米を使っていると書かれていることはない。

 一部であるが、秋以降に「新米」などと書かれている店舗を見かけることがある。例えば昨年11月、焼肉ライクでは、新米の終日食べ放題キャンペーンを行っていた。注文タブレットのライス欄に「古米を使用せず」と書かれていたのにも驚いた。新米か古米かを表示するのは業界的には「タブー」だからだ。

焼肉ライクの「マンガ盛り」焼肉ライクのタブレットに表示されていた「古米を使用せず」の文面(筆者撮影)
マンガで描かれるような、超大盛りご飯焼肉ライクの「マンガ盛り」。マンガで描かれるような、超大盛りご飯(筆者撮影)