「JOY」という名前の由来

諫:候補には出たのですが、やっぱり方向性が違うと思いました。今回はリラックスしたクルマで行こうという気持ちがあったので、もともと我々が社内で呼んでいた「JOY」をそのまま車名にしちゃうのが一番だよね、という話になりました。

 自分らしくマイペースで楽しめるクルマを提供したい、だから「Enjoy」という意味を込めて、僕らは内々でこのクルマを「N-JOY」と呼んでいたんです。社内では「N-JOYどうなった?」「N-JOYどこまで進んでる」なんて普通に話していたんです。開発当初の身内の呼び名を、そのまま車名にしたのが、N-BOXのJOYなんです。エヌジョイ、エヌジョイ、早口で言うとエンジョイに聞こえる。語呂もいいし聞こえもいい。もう正式な車名もN-BOX JOYで良いじゃん、と(笑)。

F:かくして生まれた第三の柱、N-BOX JOYですが、このクルマの登場により、売上は伸びているのですか?今までのN-BOXのプラスアルファになっていますか?

N-BOXは現在3タイプある。左からN-BOX、N-BOXカスタム、N-BOX JOY(N-BOXは現在3タイプある。左からN-BOX、N-BOXカスタム、N-BOX JOY(広報写真)

岡:若干増えてはおります。ですが先程も申し上げましたとおり、今回は初代、2代目と乗り継いでこられたお客様の「さすがに飽きたよね」とするところの受け皿的な要素が結構強くありまして。

F:つまりは既存客の流出防止ということですか?

岡:流出防止という意味合いはありますね。

F:新規顧客はどうですか?今までN-BOXに乗ったことがない人で、JOYを買っている人はいるのですか?

岡:現時点の販売実績で言うと、ホンダ管理内のお客様。これまでホンダに乗られているお客様が多いのが実情です。フリードやフィットのような(軽以外の)登録車からの乗り換えも一部見られます。ボリュームゾーンとしては、やはりN-BOXに乗っていたお客様の乗り換えが一番多いです。

F:新しくJOYを売り出した分だけ、ドカッと数が増えたわけではない、と。