「自分がその外見をすることによって、
相手はどのような感情を持つのか」を常に考える

 服装や持ち物は「その人の、人となり」を映し出すことがあります。
 わかりやすい例ですと、たとえばスーツを着た男性が、チャイルドシートのついた自転車に乗っていたら、「このビジネスマンは、子どもの面倒見がいい」と想像できるわけです。

 また、汚れた靴を履いている人を見ると、
「だらしない人かもしれない。雑な仕事をする人かもしれない」
と考え、靴がキレイに磨かれている人を見ると、
「丁寧な仕事をする人かもしれない。靴をピカピカにしておけるくらい、精神的な余裕があるのかもしれない」
と連想します。

 このように私たちは、「その人の服装や持ち物」と「その人の人となり」を結びつけて判断することが、多々あります

 たとえば、新入社員が、「就職のお祝いでもらった、高級ブランドのカバン」を使っていたとしましょう。

 別段、本人には見栄を張るつもりはなくても、上司や先輩からは「仕事もできないのに、生意気だ」と思われてしまうかもしれません。

 私がお伝えしたいのは「ブランド品を持つな」ということではありません。

 靴でも、カバンでも、ベルトでも、スーツでも、名刺入れでも、時計でも、ブランド品であってもそうでなくても、「自分がそれを持つことによって、相手はどのような感情を持つのか」「相手に違和感を感じさせるかどうかを察する力を持ってほしい」ということです。

 つまり、その場に合ったもの、その相手に合ったものを身につけることが大切だということです。