Photo by Yasutaka Nagayoshi
今年4月に滋賀銀行との資本業務提携を発表し、同行との再編観測がにわかにくすぶる池田泉州ホールディングス。しかし、阪口広一社長はダイヤモンド編集部の取材に「経営統合は選択肢の一つ」としながらも、現時点でのさらなる進展を否定した。目下注力するのは、巨大マーケットでありながら自社のシェアがまだ低い大阪市内の攻略だという。長期連載『金融インサイド』内の特集『地銀再編サバイバル 売れ残り回避の最終戦』#18では、そのための秘策と、阪急阪神ホールディングスを巻き込んだ預金獲得戦略について阪口社長が明かす。(聞き手/ダイヤモンド編集部 永吉泰貴)
まずは滋賀銀行との提携を形に
未開拓の大阪市内を“攻める”布陣
――サイバーセキュリティー対策など、地方銀行に必要な経費が増大しており、規模を大きくしてリソースを拡大するメリットが増しています。経営統合の必要性を感じていますか。
経営統合は選択肢の一つですが、現時点では考えていません。
まずは、4月に締結した滋賀銀行との資本業務提携「池田泉州・滋賀アライアンス」をしっかり形にすることが先です。
現在は四つの部会と20のワーキンググループを立ち上げ、それぞれ事務局を立ち上げています。何をすればお客さまにプラスとなり、その結果として提携効果が表れるのか。事務方を中心に検討を進めているところです。
――地銀株を中心に投資するファンド、ありあけキャピタルが池田泉州ホールディングス(HD)株を急速に買い増しています。外部に主導権を握られる前に、先回りして再編に動くという発想はありますか。
その発想にはならないですね。まずは今回の資本業務提携を、外部の方々にもしっかりと目に見える形にすることが重要です。
――ありあけキャピタルは、東京きらぼしフィナンシャルグループ(FG)の株式も大量保有しました。東京きらぼしFGと池田泉州HDは、東京と大阪という大都市圏を地盤とし、業績堅調という点でも似た状況にあります。池田泉州HDを欲しい地銀があったとしても、単独で生き残れる力があるだけに、自ら経営統合に動く動機は小さいということでしょうか。
再編観測がくすぶる中、阪口社長は「経営統合は選択肢の一つ」としながら、なぜ今は考えていないのか。次ページでは、池田泉州HDが大阪を「攻める立場」と位置付ける理由に加え、地銀再編の壁となり得る論点を明かす。併せて、阪急阪神ホールディングス(HD)向けBaaS(バンキング・アズ・ア・サービス)事業による預金獲得戦略についても聞いた。







