運用体制に大きな変更がないか?

 ファンドマネジャーや運用体制はパフォーマンスに大きな影響を及ぼします。運用会社のウェブサイトや月次報告書に目を通して、運用体制に関する変更がないかどうかを確認します。

 もしもファンドマネジャーや運用体制に変更があっても、あわてて売却する必要はありません。チーム制を敷いているなかでファンドマネジャーが代わったとしても、ファンドマネジャー1人にそれほど大きな権限が与えられていなければ大勢に影響はありませんし、システム運用されているインデックスファンドならば、ファンドマネジャーが交代してもそれほど大きな影響はないからです。

 しかしアクティブファンドの場合は、カリスマ的なファンドマネジャーが交代することにでもなれば注意が必要です。その場合、まずは新任のファンドマネジャーの運用経験や実績を調べ、6ヵ月を目安に運用状況をモニタリングしつづけましょう。6ヵ月以上経過して投資信託のパフォーマンスが大きく変化するようなら、売却してほかの投資信託に乗り換えることを検討します。

月次報告書はここに目を通そう

 法令によって提出が義務づけられている運用報告書のほかに、ほぼすべての運用会社が自社や販売会社のウェブサイト上で月次報告書を公開しています。

 6ヵ月に1度のペースで、直近何ヵ月か分の月次報告書に目を通し、運用実績やポートフォリオの中身に大きな変更がないかを確認しましょう。とくに、ファンドマネジャーの運用経過コメントは、運用状況や市場の趨勢を把握するうえで役に立ちますから、しっかりと読むようにしてください。

 また、月次報告書では「今後の運用方針」のコメント欄にも注目しましょう。この欄には、経済全般、株式市場、債券市場が今後どのように動くとファンドマネジャーが予測しているか、どのような投資スタイルで運用していくつもりなのかという方針が書かれていますから、今後の方向性をおおまかにつかむのに役立ちます。