ポイント4
貼った記事が頭に入るマーキング

 このように記事の一部だけを切り抜くのは、おもしろいスクラップだけでノートをいっぱいにするためです。もし、記事を全文切り抜いたら、最後の段落のおもしろい部分に当たるまで、最初から記事を読まないといけません。これでは、読み返しなどやらなくなってしまいます。

 しかし、記事のベスト部分だけを切り抜いていると、ノートは映画の予告編のような、ワクワクするものだけがたまっていくことになります。

 では、これをどう活用すればいいのでしょうか? まず、貼ってから数日のうちに読み返します。そのとき、ペンでおもしろいと思えるところに次のように線を引いておきます。

・──(実線)……興味深い、客観的に重要
・~~(波線)……非常に興味深い、主観的に重要、名文、名台詞
・○囲い……重要で覚えておきたい固有名詞(人名、地名、法律名、商品名など)、キーワード、キーになる数字など

ノートでシンプル情報整理!<br />資料の「貼り方」6つのコツ

 このように普通のボールペンや鉛筆でもできるやり方を決めておくと、蛍光マーカーなどのペンを選ばずに済むので長続きします。さらに、何か感想を持ったらそれも余白に書いておきましょう。これを、2、3回繰り返すと、記事の中身はすっかり頭の中に入ります。それも当然で、

(1)初見
(2)切り貼り
(3)マーキング

 と最低3回は熟読することになるからです。記事を完全に頭に入れておくと、活用度も上がります。企画書や原稿を書いているときにも、「そうだ、ここにあの記事が使える」という具合に、自然に思い出せるようになる。

「スクラップを読み返す」というと面倒くさそうですが、それは余計な部分が入った記事を切り抜いているからです。おもしろい部分だけを集めるようにすれば、読み返しは、義務感なしに続けられる密かな愉しみになります。