定期的に読み返す

 シチュエーションを決めたとしても、なかなか読み返せないという人は、読み返予定をスケジューリングしてみてはどうでしょうか。「週に1度」「3日に1度」という具合にノルマ化してしまうわけです。カレンダーや手帳に予定を書き込めば、忘れてしまうことはありません。あとは、その日は何があってもノートを開いてみることです。

 また、予定を組まないまでも、「ノートを使い切った『代替わり』のタイミングで読み返す」と決めておいてもいいでしょう。これなら、読み返しているときに見つけた重要なメモを新しいノートに転記しておくこともできます。

 問題は、ノートを「どこで」読み返すかです。会社や混み合った電車の中というのは無理があるような気がします。集中して本を読むときと同じで、ノートを読み返すのもやはり「一人の時間」でないといけません。

 おすすめなのは、自宅や会社の近くに、落ち着ける喫茶店を見つけておくことです。落ち着いて本を読んだり、ノートをつくったり、読み返したりしたいときには、そこを利用するようにします。

 いつも混んでいるように見えるマクドナルドやスターバックスであっても、時間帯によっては、ガラガラだったりすることもあります。時間帯を変えて何度か足を運び、ノートの読み返しに使えるかどうか、「調査」しておくといいでしょう。

読み返すクセをつける

 また、読書ノートをつくるときに、読み返しやすいノートになるよう心がけておくことも大切です。たとえば、記念品が貼ってあったり、本のコピーが貼ってあるノートは、見た目にもにぎやかだし、手書き文字だけよりは読みやすい。

 手書きの「ねぎま式読書ノート」(第3回の記事参照)でも、お気に入りの万年筆やインクを選んで、丁寧に書いておけば、開いたとき気分がよくなります。こうした些細なことが積み重なって、ノートを読み返すときの心地よさというものが決まってきます。

 さらに、読み返しを促す細かいポイントを挙げておくなら、ノートを持ち歩いてよく使うことに尽きるでしょう。何度か書いたように、僕はノートに読書関係のことだけでなく、日常の記録やアイデアなども書いています。だから、おのずと書き込んだり、参照したりするタイミングで、ついでにパラパラめくって読む機会が多くなる。

 仕事中も、デスクにノートを出しっぱなしにしているので、いつの間にか考えが行き詰まったり、疲れてくると、自然とノートを開いてパラパラ読み返すというクセがついてきました。ノートの読み返しが、日常のささやかな楽しみになってくればしめたものです。