売上債権の注目点ーー
「現金」での回収が必須

(2)売上債権―回収できなければ、お金にならない

 受取手形と売掛金をまとめて売上債権と呼びます。売掛金は、商品を販売したときに、その代価を受け取る権利を表すものであり、最終的に現金で回収されなければなりません。

 通常、顧客ごとに売掛金の回収条件が決まっています。例えば、「月末締めの翌月10日に現金で支払う」とか、「月末締めの翌月5日に手形で支払う」といった取り決めを顧客ごとに取り交わします。

 ところが、商品を販売し売掛金を取得したものの、売掛金が期日に決済されないということが起こります。例えば、売掛金の相手先が資金繰りに窮し、約束の期日に売掛金を支払えないというケースです。

 この場合、顧客の資金繰りの回復を待って売掛金の回収を進めていくことになりますが、最悪の場合、顧客の倒産などにより、売掛金が回収できなくなることもあります。このように、売掛金が予定通り決済されないと、回収困難な債権、いわゆる「不良債権」となってしまう可能性が出てきます。なお、受取手形にも売掛金と同様に、不良債権となるリスクがあります。⇒後編に続きます

(次回掲載は、2月19日予定です)


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