Q 「どこでも腰痛体操」を
してはいけない人はいますか?
A 足がマヒして動かない、膀胱や直腸がマヒして尿や便を出せないといった重度のマヒ症状がある人は体操を避けてください。手術を行なわないと神経のマヒが残ってしまいますので、このような症状があればすぐに医療機関を受診してください。また、背骨が骨折している場合は安静が必要なので、病院から許可が出るまでは体操を行わないでください。
足の痛みやしびれがあって力が入りにくいといった軽いマヒの場合は、注意しながら体操を続けてください。万が一、マヒが進んで力がどんどん弱くなるようなら医療機関を受診してください。陰部にしびれがある場合は、重度の神経障害の可能性があるので、一度医療機関を受診したほうがいいでしょう。
Q 腰の痛みが強くても
「どこでも腰痛体操」をやってもかまわないですか?
A 「どこでも腰痛体操」は腰痛を改善するための体操なので、腰痛があるときにこそ行ったほうがよいのです。腰痛は腰椎の椎間板や椎間関節にずれが起こっているサインであり、痛いときこそ体操でずれを戻すことが大切です。したがって、体操をやって腰痛が改善するのであれば、痛みが強いときに行っても構いません。
ただし、あまりに痛みが強くどの方向の体操でも改善しない場合は、2〜3日安静にしてください。しかし、いつまでも安静を続けるのではなく、痛みが引いてきたらすぐに体操を再開しましょう。
長期間安静にしているとかえって腰痛を長引かせてしまうという研究結果も発表されています。日本整形外科学会が示す「腰痛診療ガイドライン」では、痛みがあってもなるべく普段どおりの活動をすることが勧められています。