サントリー初の非創業家社長となる新浪氏(右)。佐治会長(左)とのタッグはうまくいくか
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 新しいことを起こすときは失敗も成功もある。それを乗り切るための胆力を、サントリーも佐治さんも持っている。もちろん、ビジネスだからリターンは求める。それがサントリーに流れている「やってみなはれ」という価値観だと思う。

 それを実践する面白い会社として、サントリーが世界で知られるようになるといい。もともと「やってみなはれ」が面白くて佐治さんとは意気投合したんだよね。「もったいない」と同じように「やってみなはれ」も、世界が知る日本語にしていきたい。

わが社のDNAを持つ人だ
――佐治信忠 サントリーHD会長兼社長

──新浪さんをなぜ社長に選んだのか。

 新浪さんはメーカーと小売りトップ会合で、ずっと昔にお会いして、長い間存じ上げている。出会ったときから、すでに意気投合していた。

 彼のエネルギーや国際感覚、いろんなことに興味を持つ性格や前向きなところは、昔から素晴らしいと思っていた。残念ながらまだ今は、わが社の中で私の後を継げる人材が見つからなかったので、新浪さんに白羽の矢を立てた。

 彼は社外で最も「やってみなはれ」精神を持つ、わが社のDNAを持っている人だ。たまたま今は4代続いて、創業家から社長が出ているが、私はそれが必ずしも正解だと思ってない。一番サントリーの経営をするのにふさわしい人がやればいい。外の人がやって、また創業家に戻ってもいい。それがサントリーのためだし、社員のためだし、もっと大げさに言えば世の中のためになる。