2016卒の「トレンド」を生かしながら進路を決定する、新しい学生の集団がいる。それは、インターンシップ先の企業を「有力進路」として考え、就職活動の準備を行う学生たちだ。
今回は、上手なインターンシップの活用法についてレポートしたい。
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我究館館長。横浜国立大学を卒業後、(株)リクルートに入社。2009年、(株)ジャパンビジネスラボに参画。現在までに2500人を超える大学生や社会人のキャリアデザイン、就職や転職、キャリアチェンジのサポートをしてきた。難関企業への就・転職の成功だけなく、MBA留学、医学部編入、起業、資格取得のサポートなど、幅広い領域の支援で圧倒的な実績を出している。また、国内外の大学での講演や、執筆活動も積極的に行っている。著書に『絶対内定』シリーズがある。
(撮影/宇佐見利明)
「業務」に深く関わるインターン
近年、優秀な人材確保に向けて、各企業がインターンシップの内容を充実させてきている。開催企業も増加の一途をたどっている。
一方、選択肢が多いがゆえに志望企業を絞り切れず、「終われない就活」にはまっている大学4年生も見受けられることは、前回の記事に書いた。
このような中、上手なインターンシップの活用法についてレポートしたい。
私が実際に会った学生の例をいくつか挙げてみよう。
ネットサービスを行うベンチャー企業で、長期インターンシップをしているAさん。
元々、マーケティングに興味があったAさんは、「マーケティングが学べる」という募集要項を見て、インターンシップに応募した。
インターンシップの内容は、想像以上に実践的だった。同社のSNS上でのマーケティングを、月に予算数百万円を預けられ運用してきた。失敗も多くしたが、その仕事に適性とやりがいを感じ、この会社で仕事を続けたいと思うようになった。期間終了後に、企業側からも「一緒にやらないか?」と声をかけられ、入社を前向きに検討している。