アクティブ リスナー有吉弘行
「アクティブ リスナー」とは、本来、相手に気持ちよく話してもらいながら、自身の考えをさりげなく伝え、信頼感を相手に感じてもらいながら、自身の目標を実現させることができるひとを指します。
アクティブ リスナーは、会話する相手のことを一番に思い、相手がいかに気分よく話せるか、楽しんでもらえるかを考えます。そして、自身の考えや意見も自然な形で相手に伝えることで、「勉強になった」「頭の中がスッキリ整理された」というような感想を持たれ、「一緒にいて楽しい」「また話したい」「また仕事をしたい」と次につなげることができるのです。
有吉さんのどのようなところが「アクティブ リスナー」なのでしょうか。
一緒に見ていきましょう。
1)自分がひな壇に座っている時は出過ぎない
「ひな壇芸人」などという言葉があります。バラエティ番組やトーク番組で、壇上の席に座り、番組を盛り上げる複数名の芸人さんたちのことです。
そんなトークを見るにつけ、こちら側にも必死さが伝わってくる人や、意地でも割って入ろうとする人、また、なかなか会話の中に入れず、最後まで口を開けない人など、トーク以外にもそれぞれのポジショニングなどが垣間見れ、改めて、テレビで生き残っていくのは大変なんだなあと思うこともしばしばです。
そんな中で、有吉さんはじめ「使われ続ける」芸人さんたちがしていることは、自分自身だけを目立たせようとしていないことです。スタンスも自然体です。若手にありがちな前のめり感はまるでありません。
また、自分に振られた話も自身で完結するのではなく、必ず他の人にボールを回す。司会者の人を助けるコメントをする。つまり、場の雰囲気を読み、番組全体がうまくいくように気を使っているのです。
2)毒舌を言った後に笑う
基本的に毒舌や悪口をいえば、誰かが傷つきます。特に目の前の人に対して言う場合は尚更、言われる側の心境は複雑でしょう。当然、言う方も相当気まずいでしょうし、かなりの勇気がいることでしょう。
しかし、役割としていわざるをえないのが毒舌キャラの方たちです。
では、彼らが悪口を言った相手との関係性にしこりを残さないように、そして、本当に悪口を言いっぱなしにしないようにするためにしていることは何でしょうか。
有吉さんは必ず、悪口や毒舌を放った後に大笑いしているのです。
そのネガティブな内容を笑顔と明るい笑い声で吹き飛ばすかのように、そして、何よりも相手に「今のは冗談だよ」と伝えるように。
これは今をときめく同じく毒舌キャラの坂上忍さんもよくやられている手法です。