以前なら弁護士に依頼していたような案件も、最近では法務部の方がネットで調べて対応するケースも増えていますし、弁護士が増えたことでインハウス・ロイヤー(企業内弁護士)を抱える企業も増えています。わざわざ外注しようと思うのは、専門性の高い弁護士なら安心して任せられるからです。
また、最近の傾向としては「セカンド顧問」を雇う企業も増えてきました。長年お世話になっている顧問弁護士はいるけれど、IT分野に弱いとか、より労務問題に強い弁護士を探したいという理由で、顧問弁護士を使い分ける動きが広がっているのです。こうした場合に選ばれるのも、ある分野に特化した専門性の高い弁護士なのです。
都心部では専門性の高さを訴求するのに対して、地方では、弁護士の使い方を理解してもらったり、弁護士が身近な存在であることをアピールすることが重要です。まだまだ地方都市では「顧問弁護士なんていらない」とか「弁護士は敷居が高い」と思われる傾向が強いので、そうした固定観念を払拭することが大切です。あとは、企業のコスト意識が高まっていますから、顧問弁護士を雇うメリットをきちんと訴求することも必要でしょう。
(連載終了)