会長としてやっていきたいこと

――樋口さんはこの7月から会長になられたわけですが、今後はどんな分野に注力されるおつもりでしょうか?

樋口:社長という立場にいると、どうしても四半期ごとの短期的なオペレーションに重点を置かざるを得ない部分がありました。ですから、これからはもう少し中長期的・間接的にビジネスにいい影響を与えるようなことをやりたいという思いがありますね。

社長の愚直すぎる熱意を<br />陰で支える「通訳」の存在

具体的には、教育、医療、社会貢献、地方創生、テレワークなどの分野を考えています。
たとえば、日本マイクロソフトは立命館小学校と協働してICTを取り入れた授業づくりをするなどの取り組みを始めていて、西脇もそこでPowerPointを使って小学生たちにプレゼンを教えたりしているんですよ。そういうケースをもっと増やしていくために、これまで以上に外に出る機会はどんどん増えるので、これからも西脇と一緒に何かやる機会は多いんじゃないかなと思います。
あとは社内では、人材育成であったり採用だったりダイバーシティの方面もやるべきことが多くあるなと。西脇のように社外で活躍する社員もどんどん出てきてほしいですね。社内でしか通用しない人材っていう時代ではなくなってきていると思いますし。

西脇:たとえ社外での活動であっても、やはりトータルではマイクロソフトにとってもポジティブに働いてくると思います。
たとえば、私は年間250回くらい個人として講演やらセミナーやらをやる機会があります。そうすると、「マイクロソフトのエバンジェリスト」としてはなかなかお会いできなかった方たちにお会いできるんですよ。
これまでIT部門の人たちとしか交流がなかった企業様でも、いきなり経営層の方たちとつながれたりする。そこからマイクロソフトの実ビジネスにもつながったケースも少なくありません。とてもいいサイクルが生まれていると感じています。