「だらしなさ」と決別する
10のステップーその1―
〈1〉なんとかして直したい、ちょっとしたクセを選ぶ。
1つの例として、「すぐに机が汚くなる」というクセをターゲットにしてみよう。
〈2〉このままだと、どれだけの犠牲を払うことになるか見積もってみる。
たとえば、こんなデメリットが考えられるはずだ。
- 朝、出勤して、前日の仕事の残骸にうんざりする
- その日の仕事にすぐ取りかかれない
- 「さあやるぞ」という気がなかなか起きない
- 物を整理し、やり残した仕事を片づけ、やっと本格的に仕事を始める10時ごろには、たいていヘトヘトになっている
- 机にあったはずの物が見当たらず、あわてふためく
〈3〉それに関連する考えに気づく。
次に、机を片づけようとするときの自分自身の心の動きに目をこらしてみる。帰宅前の無意識な思考回路を暴いてみよう。たとえばこんな風に思っていないだろうか。
「今はとても片づけてる暇なんてない。明日の朝になったらまた使うわけだから、やるだけムダ。どこにしまっていいかもわからないし」
〈4〉そのクセを正当化している、根強い思い込みはないかをたしかめ、それを否定するものを探す。
さらに、机を散らかすことに対して、どんな思い込みがあるかを自問してみる。自分自身でも気づいていなかった考え方が見つかるかもしれない。
「散らかっている机はクリエイティブな気がする。整っていると退屈でたまらない。そういえば、父親の机の上は絶えずゴチャゴチャしていた。私も、そうなりたいと思ってきた」
もしそんな思い込みに気づいたら、「机をきれいにしていてクリエイティブな人」を探してみればいい。社内でも社外でも、有名な経営者でもいい。
〈5〉新しくて効果的な習慣を思い描く。
これまでの4つのステップで「片づけられない原因」を探り当てたら、次は理想の姿を思い浮かべてみる。
夕方になったら机をきれいにして帰宅する自分の姿を想像してみよう。翌朝、ゴチャゴチャとした書類をかきわけて捜し物などすることなく、やる気に満ちたまま仕事に取り掛かる自分を。