(*以下は書籍『一流の育て方』から抜粋)

なぜ、バーベキューパーティの立ち振る舞いで、
「一流エリート」か「二流エリート」か分かるのか?

 先日、ハーバードMBAの卒業生3人と家でバーベキューパーティを開く機会があったのだが、感心するのが彼ら、彼女たちがそれはそれはよく働くということである。

 いわゆるエリートの若者が将来、一流になるかどうかは、バーベキューパーティを開けばよくわかると言っても過言ではない。一流のエリートは肉の買い出しは率先してやるし、カルビは自分で焼く。ビールは注ぐし、気を利かせてデザートもたっぷりお土産で持ってくる。
 席は譲り合うし、泣き叫ぶ子どもはすぐ外に連れ出す。外から家に戻ってきたときは当然、これでもかというくらい靴を整然と揃える。そしてお開きのときもお皿を完璧に洗い、実に礼儀正しく家路につく。
 つまるところ一流のエリートたちは、何かとしつけが行き届いており、自主的に周囲の役に立つことをするのだ。

 そんな彼らとは対照的に、何もせずドカッと真ん中の席に座って一番いいカルビを食べまくっていた私だが、ふと執筆中の本書の内容の妥当性を確認するいい機会だと感じた。そこで「今、パンプキンとともに書いているリーダーシップ育児本があるのだけど、自分が受けた家庭教育を振り返って、何が一番重要で、わが子にも施してあげたいか?」と問うたところ、3人が異口同音に答えたのが、以下の3点である。

「視野を広げて好奇心を刺激するために、いろいろ挑戦させてあげたい」
「勉強をしろ、とは言わない」
「しつけは厳しくする」

 この3点は尊敬できる非常に優秀なビジネスリーダーたちに家庭教育方針を聞いたときにも最優先として挙がったポイントであり、すでに最初の2つについては本書(『一流の育て方』)で述べてきた。そこで本章では、これまで論じてこなかった、「しつけ」の具体的な中身について議論していく。アンケートの回答は以下の6つに集中した。