同じような商品・サービスを扱っているにもかかわらず、楽しそうにラクラクと稼ぐ人がいる一方で、思うように稼げず苦悶にあえぐ人もいる。
その違いは、年齢や経験、持って生まれた才能によって生まれているとは限らない。
稼げない人も、稼げる人と同じように努力はしているだろう。しかし、結果には大きな違いが出る。
その原因は、ほんの一語の違いにあったのだ。
その一語の違いをまとめたのが、この道25年「日本のトップマーケッター」神田昌典氏による、一番やさしい、すぐ使えるコピーライティングバイブル『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』だ。
本書では、たった一語の差で、貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」が公開されている。
今回は本書より一部を抜粋・編集しながら、たった一語で天国と地獄に分断される「怖さ」と、一語変えるだけで大きく現実が変わる「面白さ」を見ていこう。

「仕事ができる人」が一大キャンペーン前に考えている3つのことPhoto: Adobe Stock

【貧す人】と【稼ぐ人】の決定的な一語の違い

 今回紹介するのは、「大胆な返金保証の法則」である。

【貧す人】返金保証をつけたら、会社の“
【稼ぐ人】返金保証をつけたら、会社の“

 全額返金キャンペーンは、様々なシーンで見られる。アサヒ飲料の缶コーヒーブランド「WONDA(ワンダ)」は、商品リニューアルの際、「ご満足いただけなければ全額返金!」キャンペーンを展開。

 電気シェーバーのブラウンも、「最強の深剃りへ挑戦 満足しなければ全額返金」と大きく宣伝。さらにはプロ野球の横浜DeNAベイスターズも、「全額返金!? アツいぜ! チケット」と題し、試合に負けたらチケット代金を全額返金する企画を実施した。

返金保証の3大効果

 いずれも期間限定だったが、返金保証には、3つの効果がある。

 まず、商品品質への信頼をアップする効果
 あなたの商品がまだ多くの顧客に知られていない場合、おもいきって全額返金を打ち出すことで、品質に対する信頼を一気に獲得できる。顧客にとっては、「全額返金するほど自信があるのか」とリスクなしで試せるのだ。

 2つ目は、顧客数の増加
 実際に、全額返金を依頼する人は、多くても全購入者数の5%程度。だが、ここで今まで興味はあったが買わなかった顧客が購入して顧客数が15%アップすると、有力な顧客獲得キャンペーンとなる。ブランド力を高めたい会社にとっては、割引より返金保証のほうが断然、賢い選択となる。

 最後の3つ目は、品質管理
 返金依頼があまりにも多かった場合(例えば10%など)は、商品自体の品質がかなり悪いと考える。こんなとき、返品された商品を社内で緻密に分析すれば、一挙に商品の品質を改善するチャンスに変えられる。

【稼ぐ人】が大胆な施策を実行できる理由

【貧す人】は、返金保証のメリットがわからず、「全額返金したら大きな出費だ」「保証を悪用する顧客がいる」と大反対する。

【稼ぐ人】は、返金保証による3大効果がわかっているので、「中途半端に行うのは意味がない」と断言。
 そして、「返金保証を打ち出すことで、いくつものメリットを同時に刈り取るには、どうすればいいか」をじっくり考えつつ、大胆な施策を次々と実行するのだ。

 自分が誇りに思っている商品であればあるほど、返金保証を悪用した人への対応は、一時的に社内の士気を下げるかもしれない。

 だが、商品への感情を切り離し、“戦略的に”返金保証を活用すれば、さらに一段すぐれた組織へ成長するのは間違いない

(本稿は『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』の一部を抜粋・編集したものです)