絵心を育てる際の「NGワード」
幼児は、絵を描くのがもともと大好きです。
絵を描いていいのか、字を書いていいのかわからない時期は、まだ技術が拙いのですから、決してけなしてはいけません。
かといって、そのままにしておいては、せっかく才能があるのに、その伸びる芽を摘むことになりかねません。
そこで、描く動作以外に、お箸やお茶碗、歯ブラシの持ち方、積み木の積み方など、2つの手をうまく動かすことができるかをチェックします。
そして手をとり、手を添えて教えてあげてください。
回数を重ねていくうちに、お子さんの器用度が増します。
これらは、極めて基礎的な学習です。
円も、長い線も、言われるままに描けるようになると、好きなものを自分なりに描けるようになります。
そういうときは、とても集中しているので、ときにはおじゃま虫になって、
「何描いてるの?」
「それなーに?」
と聞いてください。
子どもが「犬」と答えたら、「どこの犬?」と、犬と認めたうえでいろいろな話題をつくり、描いたものを言葉でお子さんに説明させます。
そして、お母さんがほめてあげます。
ここで注意すべきことは、「犬」が「猫」に見えても、「犬はこんなんじゃないでしょ」といった批判は絶対にしてはいけないということです。
大人の既成概念でお子さんの絵を絶対批判しないでください。
そうしてしまうと、子どもの絵心は、いっぺんにしぼんでしまいます。
「犬ってこうでしょ」などと言って、絵に手を加えるのも厳禁です。
また、お母さんも絵が得意であれば、隣で好きな絵を描いてください。
絵心のある・なしで、これからの生活に大きく差がつきますので、あるにこしたことはありません。