キャビンアテンダントに相談
深呼吸、水を飲むことで沈静化

 日本人のキャビンアテンダントに

「あの…、急に息が苦しくなったのですが…」

と告げた。すると、

「今まで心臓等に問題はありましたか?」

と聞かれた。

 Rさんが首を振ると、ベテランのキャビンアテンダントは

「まず深呼吸しましょう。そしてお水を飲んでください。このような朝早い便だと皆さん寝不足ですし、気圧の関係で気分が悪くなる方もいます。あいにく満席で横になることはできませんが、よかったらここで私と少し話をしませんか?」

 彼女はこういう客の応対にとても慣れている気がした。話しているうちに、「ハァハァ」とうるさいほどだった息遣いも、少し落ち着いてきた。これまで健康診断で血圧や心電図でひっかかったことはない。しかし心配なので、帰国したら精密検査をしてみようと思った。

 飛行機が乗換地に着陸してドアが開き、新鮮な空気を吸うとやっと安心した。アフリカへの乗換のため、入国のゲートを抜けると顔見知りの元部下が迎えてくれていた。

「一緒にアフリカに行きます」

 部下のその言葉を聞いて、心からほっとした。「助かった」と思った。長いフライトでまたあの発作が起こったら、と思うと不安で仕方なかったからだ。空港のラウンジで元部下と打ち合わせする頃には、かなり回復していた。そして、アフリカまでのフライトではなぜかぐっすりと寝ることができた。

帰りの飛行機へ搭乗前に不安に
「狭い空間に入りたくない」

 帰りの飛行機を待つ間も、はっきりと予兆は出ていないが、この前のような発作が起こる気がして落ち着かなかった。搭乗ゲートの椅子に座っているときも、違和感が続いていた。Rさんは飛行機に乗りこもうとしたときに思った。

「飛行機に乗りたくない。狭い空間に入りたくない」