秒針で「1分」を
じっくり体感してもらう
ここでは、時間配分とダンドリをよくする遊びを紹介しましょう。
「アーーー」
時計を見ながら、息の続く限り声を出します。
お母さんと子どもが競い合い、お母さんは子どもに負けないようがんばります。
秒針の動きを見せ、
「お母さん、長いでしょう。●●ちゃん、がんばって」
と、秒針を指差し、
「この針がぐるっと1回転するまで、声を出すの。息が苦しくなったら、ちょっとお休みして、また続けてね」
と言い、12の文字の秒針から始め、1回転して秒針が再び12のところにくるまでやらせてください。
子どもに、「1分」をじっくり体感してもらうためです。
この遊びは、お母さんの言葉が理解できても、子どもがまだ単語をポツリ、ポツリとしか言えない時期でもできます。
お母さんも子どもと一緒に楽しく、大きな声を出して、発声練習も兼ねてやってみてください。
時計は日常生活にある置き物のひとつですが、子どもが「何か意味があるらしい」と早く気づき、利用法を感覚的に理解できるようにしてあげれば、早期に時間の長さを知るきっかけにもなります。
そのときのポイントは、
「3時になったわね」
「もうすぐ5時よ」
と、子どもと話しているときやお母さんが独り言をささやくときにも、時計を見ながら話すことです。
「長い針、ここにきたらお風呂に入るわよ。その前におもちゃを片づけてね」
このような語りかけは、赤ちゃんのときからしてください。
また、「昨日はお片づけ、とても早くできたわね。明日は手伝わないけど早くしてね。5分で片づけるのよ」
と、どのくらい子どもがわかっているのかどうか別にして、必ず時間の長さを決めて語りかけてください。