男女別学校の人気入試

 埼玉で人気の中高一貫校はさいたま市に集中しているが、県西部はどうか。募集人員を増やした狭山市にある共学校の西武学園文理は、10日の第1回が、20年538人、21年685人と志願者数を増やしており、22年には893人とさらに勢いを増している。一時期大きく志願者を減らしたこともあり、まだ回復途上だが、元都立高の校長の下、大学合格実績がついてくるようになれば本調子といっていいだろう。。

 川越市にある城北埼玉は、10日実施の特待入試が428人を集めた。12日の第1回は10日時点で751人だが、大きく増やした21年の846人を超えるかは微妙となっている。本校以外にも、さいたまスーパーアリーナや所沢くすのきホールなどにも入試会場を確保している。

 同じく川越市にある男子校の城西川越も本校と大宮の2会場で実施するが、10日の第1回総合一貫は4科・2科合わせて233人と、21年の201人を大きく上回っている。

 女子校では、東武東上線沿線の嵐山町にある大妻嵐山が、本校と大宮ソニックシティビル会場で入試を実施している。21年は前年より大きく伸ばした。10日の第1回一般と11日午後の第2回一般が同じくらいの志願者を例年集めている。出願は7日に締め切られたが、本稿執筆時点で志願者数は非公表となっている。

 共学校では、狭山市の狭山ヶ丘高等学校付属が10日第1回で21年は140人を集めた。20年は110人だったので大きく伸ばした。杉戸町にある昌平は、本校のほか大宮と越谷にも入試会場を設けている。一般入試は例年各回200人ほどを集めている。22年は、10日第1回232人、11日第2回213人、13日第3回230人といずれも好調である。

 川越市にある星野学園は各回の入試が500人以上集める点、女子受験生が男子の3倍近い点でユニークな存在である。8日現在の出願数(21年実績)を見てみると、10日進学クラス第1回548人(551人)、10日午後理数選抜第1回580人(600人)、11日理数選抜第2回587人(697人)、11日午後進学第2回596人(656人)、14日総合選抜537人(593人)となっている。

 最後に、13日以降の入試を見ておこう。女子校では、13日の淑徳与野(第1回)が1739人の志願者を集めた。20年の1756人には及ばなかったものの、21年の1640人を大きく上回っている。14日の浦和明の星女子(第1回)は東京の女子御三家など難関・上位校を目指す女子受験生定番の併願先である。22年の出願者は2036人となり、20年には及ばないが、21年は大きく上回った。募集人員120人と少ないものの、実倍率は例年2倍程度となっている。

 男子校では、25日と埼玉らしくない入試日の立教新座(一般第1回)が例年大人気となっている。20年1929人、21年は1741人と大きく減らしたが、22年はどうか。6日時点で1409人となっており、願書締め切りは18日である。18年・19年の付属校ブームのときには実倍率2倍台半ばとなったが、例年は2倍程度である。立教池袋との併願も多く、東京からの受験生も多い。惜しむらくは、女子を受け入れて共学化すれば爆発的な人気になることなのだが。

 共学校では、加須市にある開智未来が21年から導入された開智併願型で991人を集めた。22年は15日に実施、開智(先端2)との併願が可能となる。Web出願は入試実施日の2日前までだが、窓口受け付けは当日集合時間の15分前までと、文字通り駆け込み受験も可能としている。