
吉田典史
第22回
人事部に呼び出され、「君の部下が自殺した」と事情聴取を受けたら、狼狽しない人はいないだろう。しかし、そんなときこそ冷静に自分の身を守る術を考えるべきだ。さもないと、取り返しのつかないことに……。

第21回
「社長はどこだ!」「俺たちはどうなるんだ?」上場したばかりの広告代理店に、悲痛な声が溢れ返った。これまでわがまま放題の経営を続けて来たワンマン社長が、会社を売り飛ばして突然姿を消してしまったというのだ。ひたすら「自分の身を守りたい」経営者のツケが回り、全ての社員が「負け組」になってしまったケースを紹介する。

第20回
「あの女から辞表をとれ!」突然社長に呼ばれたある経理部長は、自分が知らないうちに会社に内容証明郵便を送りつけた部下のリストラを命じられた。だが、部下は辞表を出す気配などない。そうこうしているうちに、創業者親子に自分が左遷されることになってしまう…。

第19回
「自分は学歴が低いから社内で認められない」――。ある番組制作会社の女性アシスタントは、そんなコンプレックスのせいで周囲との軋轢が絶えない。権力者である愛人の威を借りる彼女には、もはや誰も近寄らない。

第18回
銀行と企業の関係は切っても切れないもの。経営難の会社に銀行が役員を送り込むことも少なくない。今回は、メインバンクから送り込まれた元銀行マンが、再建のメドが立ったとたん、お払い箱にされていく姿を紹介する。

第17回
「創業経営者だから何もいえない」「息子が役員をしているが、何の権限も与えられていない」――これらは同族経営の会社で、時おり耳にする噂である。オーナー企業においては、社長の権限は絶大だ。もしあなたがそんな経営者親子の確執に巻き込まれそうになったら・・・。今回はワンマン社長に抜擢された若手役員が、親子の確執に介入し、「余計な一言」を言ったことで社長の逆鱗に触れ、一気に転落していく様子を紹介する。

第16回
今でも男尊女卑の職場はある。しかしそれを声高に叫び続けると、男だけでなく女からも煙たがられる存在となりうる。今回は、女性の権利を求めて闘ったカリスマ女性社員が、時代とともに排除される様子を紹介する。

第15回
会社と争う人が増えている。しかし、第三者はうっかりその間に入ってはいけない。汚れ役を嫌う会社の上層部に利用され、ヘタをすると「返り血」を浴びることがあるからだ。今回は、出世の遅れに悩んでいた中堅プロパー社員が、上司の命令により、会社と対立する問題社員の排除役を担わされ、結局最後は本人が知らないまま、“スケープゴート”にされていく様子を紹介する。

第14回
最近では社員の声を直接人事部に届ける制度を持つ会社も多い。だが情報管理が甘いと、社内に筒抜けになることも・・・。今回は人事ヒアリングで上司批判した社員が、逆に上司から報復を受けるケースを紹介する。 今回の主人公・村松義夫は、中堅精密機器メーカーに勤める33歳。村松はいま、上司から陰湿ないじめを受けている。その原因は、彼が人事部に提出した1枚の書類。年に1回、人事部が社員に対して行なう「人事ヒアリング」用の資料である。その書類には、「この1年、あなたがしてきた仕事」「今後の希望」「現在の職場について思うこと」を書き込む欄がある。村松は、「現在の職場について思うこと」の欄に、自分の上司の問題点を書いた――それが、今回の陰湿ないじめの“きっかけ”である。

第13回
どんな職場にもトラブルはつきもの。だが、うっかり首を突っ込むと大やけどを負うこともある。また、どの会社においても、60歳以上のベテラン社員の扱いはそう簡単ではない。それがうまくできている職場もあれば、そうでもないところもある。 今回は、職場をかき乱すベテラン社員と、それを管理するべき部長との間で起きたトラブルに首を突っ込んだ結果、最後は部署から追い出されてしまった30代中堅社員の悲劇のケースを紹介する。

第12回
責任ある地位を任されれば、誰でもやる気になるもの。しかし気負いすぎはかえって危険である。今回は、幹部候補でありながら、会社への行き過ぎた進言が災いし、事実上の「左遷」になったある男性社員を紹介する。

第11回
メディアに登場する経営者が率いる会社は、たいてい業績がいいものである。しかし、たとえ売上が増えても、社員の心をつかむことができない経営者はいる。メディアはそれを伝えないが、懲りない社長はいるのである。 今回は、数年前に、社員らと対立した経緯を本にするなどして自分を売り込み、「自分は変わった」と“宣伝”しながらも、一向に社員の心を掌握できない女社長を紹介する。このような経営者が、あなたの身近にもいないだろうか――。

第10回
同僚と衝突し、不本意な配置転換をさせられる人は少なくない。その相手が上司であればなおさらである。今回は、直属上司と衝突した若手社員が、配置転換を受け入れたことで、さらに泥沼化していく様子を紹介する。

第9回
会社を良くするため「内部告発制度」の創設を提案した監査役。しかし彼の改革は抵抗勢力たちに潰されてしまう。そして徐々に彼自身も排除される羽目に・・・。今回は権力者に屈したある監査役のケースを紹介する。

第8回
カリスマ性のある創業経営者に対しては、なかなか物申すことができないもの。その経営者が「会社を辞めろ」と言ってきたら、あなたはどうするか。簡単に辞表を書く人がいる一方で、抵抗する人も現れるだろう。しかし、その抵抗は想像以上に苦しい。 今回は、カリスマ経営者に退職を迫られ、多くの人はそれに応じて「辞表」出す中、最後まで必死に抵抗を続ける男性管理職の悲劇を紹介する。

第7回
セクハラで苦しみ、泣き寝入りをせざるを得ない女性がいる一方、勇敢に闘う女性もいる。今回は、セクハラ上司を訴えたことで会社から嫌がらせとも思える「報復人事」を受けたある女性社員のケースを紹介する。

第6回
「正社員になりたい」――いまの時期にこう思う人は少なくない。だが、その思いが強すぎて会社全体を敵に回してしまったパート社員がいる。彼女は10年間にわたって会社と対立し、「孤独な闘い」を続けている。

第5回
「自分の仕事のやり方に、口出しされたくない」――このような思いをもつ人は少なくないだろう。いま、「自律」という言葉もよく耳にする。これは、自ら考え、行動することを意味するが、これを間違って解釈すると、職場で排除されやすくなる。 自分の仕事のやり方にこだわり過ぎて、職場から排除されてしまった若い女性社員がいる。いまは誰からも相手にされず、まるで職場の“透明人間”のよう。なぜ彼女はそのような存在になってしまったのだろうか?

第4回
陰湿ないじめをする上司と闘うため弁護士に相談し、社長宛てに内容証明を送ってしまったある中堅社員。しかしそれで会社を敵に回し、よりみじめな負け組となってしまう。彼の敗因はどこにあったのだろうか?

第3回
上司の利己的な思惑を見抜くことができず、汚れ役を押し付けられた若き男性社員。女たちとの「代理戦争」にまで発展し、最後は地方に飛ばされてしまう。二枚舌上司に利用された彼の無念な思いとは――。
