真壁昭夫
第115回
トヨタ自動車のリコール騒動が燃え盛るなか、最高責任者である豊田章男社長が槍玉に挙げられている。対応の稚拙さについて揶揄されるのは、「創業家一族出身」ということだ。社長の品質に本当に問題はあったのか?

第114回
米国FRBは、ついに公定歩合の引き上げを発表した。「景気を腰折れさせる」と不安視されてきた出口戦略は、市場を不安に陥れている。世界経済は、これから思わぬ「地雷原」に足を踏み込むことにもなりかねない。

第113回
市場はあまりにも楽観的過ぎる──。米国のファンドマネジャーたちは、不安を隠さない。ギリシャに加えてポルトガルやスペインでも信用不安が本格化したからだ。主要国を巻き込んだ「第二の金融危機」は起きるのか?

第112回
民主党の目玉政策だった「子ども手当」の満額支給が、いよいよ怪しくなってきた。政府与党内からも「無理」の声が上がり始めている。民主党の“誇大広告政治”への疑念は、いよいよ新たなフェーズへ移り始めた。

第111回
1月下旬にオバマ大統領が突然発表した「金融規制案」は、金融市場を不安に陥れた。ノド元を過ぎたとはいえ、改めて考えると、これは世界の金融市場に「戒厳令」を発したと言えるくらいのインパクトになりそうだ。

第110回
日本航空(JAL)の「栄光の翼」がついに折れた。更正会社として再出発する同社に期待をかける向きも少なくないが、現状はとても楽観視できない。日航を待ち受ける「茨の道」には、様々な魔物が潜んでいそうだ。

第109回
デフォルト騒動が起きたドバイで「世界一ののっぽビル」が完成したことからもわかる通り、特定の市場で説明のつかない「局地バブル」が起きている。不況下の局地バブルは、世界経済を再び奈落に突き落としかねない。

第108回
衣料品、食品、家電製品など、あらゆる分野で安売り合戦が激化している。需給ギャップが広がるなかで発生した「安売りバブル」は、デフレスパイラルを招きかねない。発想を転換できない企業は、生き残れないだろう。

第107回
2010年の幕が開けたが、世界経済の視界は深い霧に遮られている。最近、顕在化し始めたのが、財政悪化に伴う各国のソブリン・リスクだ。ドバイショックどころではない。本当の危機から目を反らしてはいけないのだ。

第106回
2010年の日本経済は、予断を許さない状況が続く。経済対策の効果や、新興国向け輸出の伸びなど、希望は確かにある。だが、円高や米国経済の腰折れリスクは依然として大きい。暗黒に差し込む「光明」はあるのか?

第105回
企業の増資ラッシュが続くなか、増資に失敗して金融機関になだれ込む企業が急増している。ダイリューション懸念どころではない。「経営力の充実」を念頭に置かない増資は、「資金繰り恐慌」さえ招きかねない。

第104回
ドバイショックに襲われた後の為替市場では小康状態が続いており、「ドル安・円急上昇」の動きはやや後退している。だが、油断は禁物だ。現在の為替市場には、円高を抑制できないメカニズムが働いているからだ。

第103回
政府与党が行なった「事業仕分け」の実況中継が、多くの国民の関心を集めた。だがその実態は、財務省主導の「劇場型パフォーマンス」に過ぎない。民主党に求められているのは、もっと根本的な経済対策ではないか。

第102回
金価格の上昇が止まらず、史上最高値圏で推移している。この動きは、原油・非鉄金属などの資源全般に広がる可能性もある。今後米ドル安が続き、「資源大高騰時代」が到来すれば、日本が受ける影響は計り知れない。

第101回
「二番底不安」もどこへやら、失業率が高止まりして出口政策のメドも立たない米国で、景気の先行きを楽観視する市場関係者が増えている。バブルをもってバブルを制する危うい「バブル・リレー」が復活し始めたのか。

第100回
民主党政権による郵政民営化の見直し案が、物議を醸している。紛糾した挙句、本来論じるべき“費用対効果”の議論が置き去りにされている。本来、郵政民営化にはどんな意味があったのか? その是非を改めて問う。

第99回
国債を50兆円も発行して、民主党政権は大丈夫だろうか――。多くの国民が不安視していることだろう。マニフェストに逆行する政策は仕方がない側面もあるとはいえ、彼らは「バランス感覚政策」を肝に銘じるべきだ。

第98回
世界同時不況を経て、先進国と新興国の間には、天国と地獄ほどの経済格差が出現した。世界経済はもはや「新興国頼み」だ。だが新興諸国は、“共倒れ”という最悪のシナリオを現実にしかねない不安も内包している。

第97回
今、世界地図が大きく変わろうとしている。欧州が1つの連邦国家=「ユナイテッド・ステーツ・オブ・ヨーロッパ」へと変貌しようとしているからだ。10月初旬に行なわれたアイルランドの国民投票で、EU憲法ともいえるリスボン条約が過半数の賛成を得た。これで、残されたハードルはチェコとポーランドの2ヵ国だけとなった。

第96回
円高ドル安が近年に例がないほど加速している。米国景気の後退不安に藤井財務相の「円高容認発言」が拍車をかけたためだ。だが、これは一過性の現象と言い切れない。中長期的に見ても、ドルの弱含みは続くからだ。
