井手ゆきえ
「乳製品」で死亡リスクが減少!効果には男女で違いも【慶応大の研究より】
乳製品は気軽に入手できる健康食品だが、その効果には性差があるとされてきた。そこで慶應義塾大学の研究者らは、日本多施設共同コホート研究のデータを使い、改めて乳製品と全死亡、がん死、心血管疾患死との関連を調べた。

直腸がん手術による「射精障害」発生率は?ロボットvs腹腔鏡で比較
直腸がんの手術では周囲の自律神経を傷つけることがあり、術後性機能障害が生じる可能性がある。生活の質を著しく下げるため、術後合併症の説明を受けると手術を拒否する患者もいるほどだ。しかし近年は、リスクが少ない方法を選べるようになってきた。

女性の「大腸がん」は早期発見が難しい理由
大腸がんは、悪性腫瘍(がん)のなかで女性の死因第1位、男性の第2位を占める。本来は早期発見・治療がかなうはずだが、がん検診や内視鏡を使った二次検査の受検率が低いため早期治療に至らず、死亡数が減らないと考えられるのだ。

認知症予防で気をつけたい「10の危険因子」、英ランセット委員会の報告より
今年9月、世界的な医学誌の英「ランセット」の専門家委員会から、「修正可能な認知症の14の危険因子」が報告された。ここでは18~65歳で修正したい10の危険因子とその対策を紹介しよう。

痛い変形性膝関節症、「人工関節以外」の選択肢は?22年以降に新たな治療法が保険適用に
変形性膝関節症(膝OA)は、加齢や膝関節の半月板損傷などを機に、関節周囲の軟骨や骨が変形する病気だ。有病率は40歳以上の55%で、その7割以上が関節の腫れや痛みなどの自覚症状に悩まされている。

BMIに代わる指標「RFM」とは?2型糖尿病のリスク管理に
日本人を含む東アジア人は、血糖をコントロールするインスリンの分泌量が少なく、少々体重が増えただけで2型糖尿病(2DM)リスクが上昇する。英国の在住者を対象として、民族別に体格指数(BMI)との関係を検討した調査では、BMI30の白人と同26.9の東アジア人(中国人)の2DM発症リスクが同等であることが判明している。

子宮頸がん予防のHPVワクチン、未接種の16~27歳女性は11月末までに初回接種を
公費によるHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンのキャッチアップ接種期間は、来年3月末までだ。キャッチアップ接種は、2013年6月から21年11月まで続いた「積極的勧奨の差し控え」で接種機会を逃した女性が対象だ。

「片頭痛」に推奨される薬は?市販薬化も議論中
気圧の変化で誘発されやすいのが片頭痛だ。片頭痛持ちの8割以上が医師の診察を受けていない一方で、7割以上が「生活に支障がある」と考えていることも判明している。重症の片頭痛がもたらす苦痛や損失は、終末期のがんにも匹敵するとされており、我慢を強いることは禁物だ。

高齢者の「フレイル予防」に最も効果的な運動、男女それぞれの1位は?
近年、年齢に縛られずスポーツを続ける「生涯スポーツ」が推奨されている。すぐ思いつくのはジョギングだが、ストイックに続けるのは案外難しい。もっと娯楽要素があり、健康を守る効果が証明されている種目はないだろうか。

おやつで2型糖尿病の発症予防?コンビニで買える食品の効果とは
2型糖尿病は、遺伝的背景に加えて、食習慣や運動不足などの環境要因が影響して発症する。発症予防には運動と食事の改善が基本だが、食事量や嗜好品を「減らす」のはなかなか難しい。何かを「追加」して予防する方法はないだろうか。

糖尿病の人は性別を問わず、「骨粗鬆症」にもなりやすい
今月20日は「世界骨粗鬆症デー」だ。高齢女性の病気と思われがちだが、I型/II型糖尿病の人は性別を問わず、コラーゲン線維の劣化が進むタイプの骨粗鬆症になりやすく、骨折リスクが上昇する。

乳がんサバイバーの生活の質を左右する「リンパ浮腫」、予防法は?
毎年10月は、乳がんに関する啓発活動が行われる「ピンクリボン月間」だ。日本の女性は、一生涯に9人にひとりが乳がんに罹患すると推計される。経験者(サバイバー)が増えるにつれ、治療後の生活に関する情報へのニーズが増えてきた。サバイバーの生活の質を左右するものに「リンパ浮腫」がある。

「タトゥー」に健康リスク!?発がん性との関係は?
日本国内でも刺青(タトゥー)をファッションとして捉える若者が増えてきた。推しのシンボルを入れる「推し活タトゥー」も珍しくはない。その一方、タトゥーの健康リスクが注目されている。

「感謝の気持ち」で死亡リスクが低下する!?9月は健康増進普及月間
今月は健康増進普及月間だ。健康的な生活習慣を啓発し、各地でイベントが行われる。生活習慣といえば食事や運動が思い浮かぶが、考え方や気持ちも心身の健康を左右する。

日本人は世界有数の「不眠族」…あなたは本当に夜型人間?
毎年、9月3日の「秋の睡眠の日」を挟む前後1週間は、「秋の睡眠健康週間」だ。日本人は世界有数の「不眠族」で、その背景には労働者の25%が週50時間以上働いている唯一の国という労働環境がある。

「口臭」があると認知症リスクが上昇、東京医科歯科大学の研究より
近年、認知症と「お口の健康」の研究が進んだ。たとえば歯周病があると、アルツハイマー病リスクが2倍近くに上昇する一方、残存歯が多いほど、認知症リスクは低下する。そして「口臭」も認知症リスクになるらしい。

マルチビタミンって本当に効く?米国立衛生研究所が3件の大規模調査の結果を解析
「マルチビタミン」は疾病予防を目的に服用されることが多く、米国では成人の3人に1人が服用している。米国立衛生研究所では、国内で20年以上継続している3件の大規模調査の結果を基に、MVと死亡との関係を解析した。

大学生の2割がすでに「ロコモ」!?骨格筋が衰え、将来の健康寿命に黄信号
筋骨格の衰えから、移動や生活動作に支障が出やすい状態を指すロコモティブシンドローム(運動器症候群)、通称「ロコモ」は、高齢者に特有の症状、であるはずだった。しかし、国際医療福祉大学理学療法学科、同医学部老年病学講座の研究によると、大学生の2割がすでにロコモで、将来の健康寿命に黄信号が点っている。

非アルコール性の「脂肪性肝疾患」、女性は睡眠不足がリスクに
脂肪性肝疾患は肝臓に余計な脂肪がたまった状態で、多くは大量飲酒によるものだ。しかし近年は、不健康な生活習慣に端を発する非アルコール性の脂肪性肝疾患が増えている。

熱中症特別警戒アラートの運用が開始、対策とともに「暑さに順応する」ことも大事
4月から環境省による「熱中症特別警戒アラート」の運用が始まった。同時に従来の「警戒」より一つランクが上の「特別警戒」というアラートが新設された。過去に例がないほどの危険な暑さが予想され、重大な健康被害が出そうな日に発信されるものだ。
