山崎 元

山崎 元

経済評論家

やまざき・はじめ/1958年、北海道生まれ。東京大学経済学部卒業。現在、楽天証券経済研究所客員研究員。株式会社マイベンチマーク代表取締役。東京大学を卒業後、三菱商事に入社。野村投信、住友生命、住友信託、メリルリンチ証券、パリバ証券、山一証券、明治生命、UFJ総研など、計12回の転職を経験。コンサルタントとして資産運用分野を専門に手掛けるほか、経済解説や資産運用を中心に、メディア出演、執筆、講演会、各種委員会委員等を務めた。2024年1月1日、永眠。

第88回
民主党の労働政策がはらむ大きな危険
山崎 元
筆者は、あれもこれも官僚に任せる行政の運営が「政権担当能力」だとは思わないので、政権交代自体には総合的な不安は無い。しかし、個別政策については、話は別だ。特に民主党の労働政策は、相当数の失業を招きかねず、不安が大きい。
民主党の労働政策がはらむ大きな危険
第87回
マニフェスト発表を前に「財源の呪縛」を卒業しよう
山崎 元
政権交代が現実味を帯びる中、民主党のマニフェストが発表されていないことには不満を感じるが、これを期に、自民党のマニフェストを読む上でも確認しておきたいポイントがある。それは、個々の政策に関わる財源の問題だ。
マニフェスト発表を前に「財源の呪縛」を卒業しよう
第84回
コンサルタントは「使える」か?
山崎 元
コンサルタントは「裸の王様」についたスタイリストのようなものだ。年金関係者向けの講演で、そう言ってみた。コンサルタントの持っているデータや専門的な知識、あるいは作業力を使いたいと考えることは一理ある。だが、はっきり言おう。自分の側にコンサルタントと同等あるいはそれ以上に優れた知識と判断力がある人材を(できれば複数)有していないと、有能なコンサルタントを選び、かつ彼らを有効に使うことは難しい。
コンサルタントは「使える」か?
第86回
エルピーダメモリは自力再生できないなら潰れる方がいい
山崎 元
政府はエルピーダメモリ社に対する公的支援を決めたようだ。日本経済新聞によると、「改正産業活力再生法(産業再生法)」の第一号案件として300億円程度の出資を正式に認可する見通しで、これに7月にも設立される予定の産業革新機構からも数百億円の支援が予定され、民間銀行による協調融資も合わせると2000億円規模の支援になる予定だという。率直に言って、苦しい企業があまたある中で、どうしてエルピーダメモリ社が支援対象になるのかが疑問だ。「グループで6000人弱の従業員を抱え、雇用への影響も大きい」と記事にあるが、従業員10人の零細企業600社でも雇用には同様の影響があるわけで、エルピーダメモリ社が「大きい」ことは、支援の正当な理由として納得しがたい。
エルピーダメモリは自力再生できないなら潰れる方がいい
第85回
アメリカの心配をする前に、日本の金融規制は適切なのか?
山崎 元
先日発表された米国政府の金融規制改革案は、将来の危機の芽を摘んだとはいい難い。しかし翻って日本の金融規制はどうかといえば、むしろこちらのほうが心配だ。米国の規制も参考にしながら問題点を検証してみたい。
アメリカの心配をする前に、日本の金融規制は適切なのか?
第83回
米銀のいいとこ取りが次のバブルを育てる
山崎 元
米国の金融機関、正確には金融マンたちの行動を一歩引いた視点から眺めると、その単純さと身勝手には、怒りを超えて、笑いがこみ上げる。振り返ってみよう。
米銀のいいとこ取りが次のバブルを育てる
第84回
西川・日本郵政社長は、本当に辞めないつもりなのか?
山崎 元
これだけの問題を抱えて、かつ政府・与党のお荷物になりながらも、西川氏が日本郵政の社長ポストにとどまり続ける理由は何だろうか。率直に言って、理解し難い。何か特別な事情でもあるのだろうか。
西川・日本郵政社長は、本当に辞めないつもりなのか?
第83回
労働組合は非正社員を救えるか?
山崎 元
私鉄総連が非正社員の福利厚生の水準を引き上げることを統一要求に盛り込むらしい。立派な方針だが、大きなムーブメントになるかは別問題だ。そもそもこれは組合だけに任せておける問題ではない。
労働組合は非正社員を救えるか?
第82回
定額給付金の使い途に思うこと
山崎 元
定額給付金を受け取ったらお財布に入れ、通常の生活費に回すというのは、ごく常識的な行動。一方、景気対策の点から見ると、できれば「定額給付金があったがゆえに行なわれた追加的な支出」が拡大してほしいところだ。
定額給付金の使い途に思うこと
第82回
政策投資銀行完全民営化撤回に呆れる
山崎 元
恐らく「100年に一度の危機」が終わらないうちに何とかしようと思ったのだろう。呆れたことに、政策投資銀行の完全民営化方針が早くもこの時期に撤回されるかも知れないという。
政策投資銀行完全民営化撤回に呆れる
第81回
日本国債「意外な格上げ」は何を意味するのか?
山崎 元
ムーディーズが5月18日付けで日本国債の格付けを1段階引き上げた。率直なところ驚いた。喩えていうと、冬になってから「お中元」が届いたような気分だが、本当にお中元として受け取っていいのだろうか。
日本国債「意外な格上げ」は何を意味するのか?
第81回
日本の経験、1999年以降の展開
山崎 元
現在の「金融危機」の展開は、バブル崩壊後の日本経済の展開のVTR早回しだと筆者は思っている。今はどの段階なのかも含めて、この先の展開を考えなければならない。
日本の経験、1999年以降の展開
第80回
「小さな政府で、大きな福祉」という選択肢がある
山崎 元
今週はニュース分析ではなく、現在の経済を考える上で重要な論点を提示したい。それは、「小さな政府」と、「大きな福祉」あるいは「景気対策」は十分に両立するということである。
「小さな政府で、大きな福祉」という選択肢がある
第79回
金融庁の機関投資家向け議決権行使公表ルール案はここが急所だ
山崎 元
新聞報道によれば、金融庁が機関投資家に対して、上場企業の経営監視を強化する目的で、議決権の行使状況に関する情報開示ルールの創設を検討しているという。個別開示に踏み込めるか、そこが急所だ。
金融庁の機関投資家向け議決権行使公表ルール案はここが急所だ
第80回
どちらがいいか、「モノ」と「カネ」
山崎 元
政府は15兆円を超える史上最大規模の追加経済対策を発表した。自動車を買うよりも旅行をしたいとか、薄型テレビよりも本を買いたいといった消費になぜサポートがないのか理解に苦しむ。おカネの使途まで決められることは「お節介」であるだけではなく、経済厚生までも低下させてしまうのだ。
どちらがいいか、「モノ」と「カネ」
第79回
資産配分計画の変更サイクル
山崎 元
昨年度の大幅かつ急速な株価下落に直面して、多くの機関投資家が、資産配分をどのようにコントロールすべきか悩んだようだ。年金基金では、「リバランス」をやるか悩んだり、いくつかの対策を検討しているようだ。
資産配分計画の変更サイクル
第78回
衰退産業といえども民間企業は公的資金を貰うな
山崎 元
産業活力再生法の改正法案が国会で成立し、政府が一般企業に公的資金を注入する枠組みが整備された。しかし、率直に言って、これは「百年に一度」という便利な言葉に政府が悪乗りした、有害な政策だ。
衰退産業といえども民間企業は公的資金を貰うな
第78回
企業年金のたそがれ
山崎 元
総合型の基金は、複数の企業が利用する年金基金だが、運用が悪化しても加入企業に掛け金の引き上げを認めてもらうのが難しいことが多い。運用で大きなリスクを取るような確定給付の企業年金はやめたほうがいい。
企業年金のたそがれ
第77回
米銀のストレステスト(健全性審査)は安心とストレスの何れをもたらすか?
山崎 元
米政府が金融機関19行を対象に実施している健全性審査の結果が間もなく公表される。情報の公開度合いによって、株価や景気の行方が大きく左右されることになるので、要注意だ。
米銀のストレステスト(健全性審査)は安心とストレスの何れをもたらすか?
第77回
出口戦略と戦略の分散
山崎 元
ヘッジファンドの運用者と議論していて、プロではない投資家の盲点になりやすいポイントを2つ見つけたので、ご報告する。2つのポイントとは、「出口戦略」と「戦略の分散」だ!
出口戦略と戦略の分散
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