2023.4.4
中国が「林外相の訪中」を受け入れた思惑とは?“3つの観点”で読み解く
4月1~2日、日本の林芳正外相が中国を訪問した。コロナ禍の影響なども受け、日本の外相として3年3カ月ぶりの訪中となった。
国際コラムニスト
加藤嘉一(かとう よしかず)
国際コラムニスト。楽天証券経済研究所客員研究員。1984年静岡県生まれ。2003年高校卒業後、単身で北京大学留学。同大学国際関係学院大学院修士課程修了。英フィナンシャルタイムズ中国語版コラムニスト、復旦大学新聞学院講座学者、慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、ハーバード大学ケネディ・スクール(公共政策大学院)フェロー、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院客員研究員、香港大学アジアグローバル研究所兼任准教授などを歴任。著書に『われ日本海の橋とならん』『中国民主化研究:紅い皇帝・習近平が2021年に描く夢』『リバランス:米中衝突に日本はどう対するか』(いずれもダイヤモンド社)など。中国語の著書も多数。
2023.4.4
4月1~2日、日本の林芳正外相が中国を訪問した。コロナ禍の影響なども受け、日本の外相として3年3カ月ぶりの訪中となった。
2023.3.21
3月13日、毎年恒例の全国人民代表大会(全人代)が閉幕した。文字通り、全人代は毎年3月(新型コロナウイルスの感染拡大が始まった2020年は2カ月延期で5月開催)に行われるのだが、今回は、昨秋、5年に一度の党大会直後ということで、「5年に一度」…
2023.3.7
3月5日、日曜日、午前9時(北京時間)、北京の人民大会堂で全国人民代表大会(全人代)が開幕した。昨年10月に行われた第20回共産党大会を経て、習近平総書記は3選、「チャイナセブン」とも称される新たな中央政治局常務委員が選出された。これらは…
2023.2.21
2月17日~19日、ドイツでミュンヘン安全保障会議が開催された。1962年から毎年開催されている会議である。中国からは、昨年10月の第20回共産党大会で楊潔チの後を継いで中央政治局委員(トップ24)に昇格した王毅・中央外事工作委員会弁公室主任が…
2023.2.7
昨年11月、3期目入りを決めた習近平はインドネシアで開催されたG20サミットに際し、バイデン大統領と初の対面での首脳会談に笑顔で向き合った。その後も、国防、通商、財務といった分野で閣僚対話が続いた。そして、米国東部時間の2月3日夜、ブリン…
2023.1.24
1月22日、中国が春節(旧正月)を迎えた。昨年、中国人民は「ゼロコロナ」下で居住地での年越しを要求されていたが、昨年12月上旬以降の「ゼロコロナ」策大幅緩和、実質解除を受けて、今年は基本的に自由な、当事者の意思による帰省が認められてい…
2023.1.10
「激動」と言えた2022年が過ぎ去り、新年がスタートした。昨年10月に開催された第20回党大会で3期目入りを決めた習近平総書記(以下敬称略)が、新政権を率いていく上での「元年」になるのが2023年である。3月5日に開幕する全国人民代表大会(全人…
2022.12.27
2022年は中国にとって「激動」と言っても過言ではない一年だった。中国自身だけでなく、そんな中国と向き合い、付き合っていかなければならない世界にとっても同様であった。2022年最後の一本となる本稿では、2022年の中国情勢を12のキーワードから…
2022.12.13
「私個人の経験からすれば、新型コロナウイルスの症状は風邪やインフルエンザよりも軽い。だから皆さん、慌てたり怖がったりする必要はない。愉快な心理状態を保ち、たくさん野菜や果物を食べて、たくさん水を飲むことだ」12月11日、中国大手ECサイ…
2022.12.10
中国ではいま「ゼロコロナ」政策への抗議デモが拡大している。厳しい言論統制が敷かれる同国で、民衆はいかにして勇気を奮い立たせて行動を起こしたのか。中国で約300万部、世界累計で1000万部を突破した大ベストセラー『嫌われる勇気』を手がかり…
2022.11.29
「わが国社会の安定は、臨界点に達しつつある。人々の忍耐力が限界に達しつつある。このまま放置すれば、想像もできない状況に陥る可能性も全く否定できない」。先週末、社会の治安を管理する中国政府の関係者と議論していた際に、先方が伝えてきた…
2022.11.15
第20回党大会が閉幕し、新指導体制がお披露目となってから早くも3週間がたった。国務院総理、各省庁の首長、国家副主席を含め、新政権を巡る全ての人事が決定するのは来年3月の全国人民代表大会(全人代)であり、その意味で、現状は政治的過渡期に…
2022.11.1
10月22日、中国共産党第20回全国代表大会(以下「党大会」)が閉幕し、23日正午(北京時間)、新たな中央政治局常務委員がお披露目された。習近平体制の今後、中国の行方を考察する上で歴史的に重要な党大会、人事になったといえる。
2022.10.18
10月16日(日)、中国共産党第20回全国代表大会(以下「党大会」)が開幕した。22日(土)まで行われる。党大会最大の注目点は3つある。(1)中央委員会総書記による報告、(2)「党の憲法」と言われる党規約の改正、(3)新・指導体制のお披露目、…
2022.10.4
10月16日に開幕する中国共産党第20回大会まで、2週間を切った。党大会で扱われる議事、閉幕日に発表される新指導体制の人事を含め、現在、大詰めの状況にある。今回は、筆者自身、第20回党大会で最も注目していると言っても過言ではない人物を取り…
2022.9.20
8月30日の中央政治局会議において、第20回党大会が10月16日(日)に開幕すると発表された。例年の慣例からすると、閉幕日は10月22日(土)の見込みで、同日、新たな政治局常務委員、すなわち新指導体制がお披露目となる。
2022.9.6
8月30日、中央政治局が会議を開き、10月16日に第20回共産党大会を開催する旨を発表した。5年に1度の大舞台であるだけでなく、習近平総書記(以下敬称略)が、従来の慣例を破り、3期目突入をもくろんでいる中で迎えるだけあり、歴史的な党大会になる…
2022.8.23
ナンシー・ペロシ米下院議長による台湾訪問、およびそれに対する報復措置として中国軍が前代未聞の規模で実施した軍事演習は、米中関係、台湾海峡、東アジアの平和と繁栄に不確定要素を一層増大させる事態を引き起こした。一連の事態が中国による台…
2022.8.9
先週、米中関係に三度緊張が走った。8月2日夜から3日夕方にかけて、ナンシー・ペロシ米下院議長がアジア歴訪(シンガポール、マレーシア、韓国、日本)中に台湾を電撃訪問したのである。
2022.7.26
7月15日、中国国家統計局が発表した経済統計の各種結果には衝撃的な数値が並んだ。第2四半期の実質GDP成長率は前年同期比0.4%増。第1四半期から低迷し、22年の目標「5.5%前後」に大きくビハインドとなった。経済状況が悪化すれば、政治への影響も…
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