窪田順生
14センチもの亀裂を見逃したまま運転し、大惨事の危険すらあった「のぞみ」の重大インシデント。なぜ安全が軽視されてしまったのか。その元凶は、新幹線が世界に誇る「定時運行」にあるのではないだろうか。

富岡八幡宮の殺人事件で、容疑者による、関係者やマスコミに宛てた長文の遺書が話題となっている。「怨霊」「祟り」など、真に受け難い文言が書かれているが、事件の舞台が神社である以上、これを「頭のおかしな容疑者の独り言」として片付けることは許されない。

「内々に処理するつもりだったが、ネット掲示板の書き込みがあったので公表することに」――経団連会長の出身企業・東レの正直すぎるカミングアウトに注目が集まっている。ネット書き込みからの不正公表がスタンダードにならざるを得ないほか、内部告発も増えるのではないかと考えられるからだ。

「安倍晋三記念小学校」は間違いだった――朝日新聞がまたもや真っ赤な嘘を報道したことが明らかになった。しかし、報道が歪んでいるのは朝日だけではない。「愛国マスコミ」の急先鋒である産経新聞だって、朝日と似たような間違いを犯してきたからだ。

フジサンケイグループや冷凍餃子最大手の味の素などがじわりと仕掛け始めた餃子ブーム。実は、餃子は外国人にウケる要素も揃っていて、ラーメンを超える大ブレイクを果たす可能性もある。

小池百合子都知事が、希望の党代表を辞任した。「都政に専念することで挽回を図る」との見立てが報じられているが、背景はそう単純ではない。小池氏のブランディングの「一丁目一番地」とも言える受動喫煙防止を戦場に、自民党の山東昭子議員という“強敵”が現れたからだ。

産経新聞ウェブ版の記事に朝日新聞が噛み付く騒ぎが起きている。愛国と反日、もともと主張が正反対な両社は最近、どんどん内容が先鋭化している感がある。報道機関の枠を超えて言説が暴走すると、社会に大きな危険を与えることにもつながりかねない。

3大銀行が合計で3.2万人分の業務を削減ーー。こんなニュースを受けて、また銀行に大リストラ時代が到来した!と大騒ぎになっているが、今から16年前にも同じようなニュースが出ていた。懲りない銀行の何が問題なのだろうか?

毎年、台風被害に遭う宿命を持つ日本人。台湾や米国にも「台風休暇」が存在するが、日本人は相変わらず鬼の形相で遅延する超満員電車に乗ったり、暴風雨の中でも危険を顧みず車で出勤を試みたりする。この狂気にも似た勤勉性を治さない限り、働き方改革は実現しない。

ベテラン社員たちから「40年以上前から不正があった」など、驚きの証言が出ている神戸製鋼所。ちょうどその時代、不正につながったのではないかと思われる、神戸製鋼とソ連(当時)との密接な関わりがあった。

神戸製鋼所で相次いで不正が発覚し、騒動になっている。三菱自動車や東芝など、日本を代表する基幹産業の名門企業で、なぜこうした「不正ドミノ」が発生するのか?その根底には、ある共通した組織の病がある。

家庭内で人知れず受動喫煙に苦しんでいたり、虐待をされている子どもは大勢いる。しかし、声を上げられない彼らに代わって法律や条例で保護しようという動きが出るたびに、左翼マスコミからは「監視社会だ」「ファシズムだ」との反対意見が出てくる。

小池百合子氏と公明党の仲が悪くなっている。その経緯を丹念に見ていくと、「女ケンカ師」とも言える小池氏のしたたかな作戦が浮かび上がってくる。

謝罪会見を開いたはずが、ボロカスに叩かれてさらに評判を落とした豊田真由子氏。おじぎの角度から回答内容まで、危機管理のプロの指南に忠実にこなしたであろうことは間違いないが、なぜ結果が「惨敗」だったのだろうか?

後輩を居酒屋で説教ーーキリンビールの営業マンの姿を追った「ガイアの夜明け」のワンシーンが、ネットで炎上している。しかし、「飲みニケーション」は忌むべき慣習どころか、これが減ったことと、パワハラの増加に関係があるとの調査結果もある。

32回目の訪朝に旅立ったアントニオ猪木氏。ネットでは批判の声があふれているが、猪木氏は北朝鮮出身の力道山とともに、かの国の記念切手になったこともあるほど人気のある人物だ。むしろ、果敢に相手の懐に飛び込むやり方が、戦争回避に役立つかもしれない。

「Jアラートは意味がない」など、北朝鮮のミサイルに対する政府の取り組みを批判する声が数多い。テレビでは専門家たちが「本気で攻撃してくることはない」と解説をするなど、「ミサイル着弾はない」と信じている日本人が多いからだろう。しかし、現実はそんなに甘くないかもしれない。

今、中国人を始めとした外国人観光客に辟易しはじめている日本だが、バブル期を振り返ってみれば、円高を背景に世界中に旅行をして蛮行を繰り返し、ハワイでは「もう来るな」と言われた時代だった。観光業のメリットとデメリットを、われわれはどう考えればいいのだろうか?

挑発行動をエスカレートさせている北朝鮮に対して、アメリカは宥和政策的な態度を見せ始めた。しかし、歴史をひもとけば、安易な宥和政策がナチスドイツの暴走を引き起こしたように、ひと安心できる話では決してない。

テレビ局の偏向報道是正のために、スポンサー企業に怒りの電話をかける「電凸」がネットで盛り上がっている。しかし実は、電凸はまったくと言っていいほど効果がない。代わりに絶大な効果が期待できる対応策があるのだが…。
