永吉泰貴
2022年に地銀の大株主リストに名を連ねて注目を集めたのが、元手100万円をわずか6年半で1億円に増やし、23年末に通算獲得利益が85億円に達した個人投資家の井村俊哉氏だ。同氏は既に地銀株を全て売却しているが、その背景には投資先の地銀に対する深い失望と本邦のガバナンス改革への危機感があった。井村氏が「憤りを感じた」と語る地銀の行為や、経営陣との間で交わされたやりとり、金融庁へ制度改革を訴えるに至った真意について、ロングインタビューでお届けする。

熊本県内の鉄道やバスで、「Suica(スイカ)」などの全国交通系ICカードが廃止される予定だ。この廃止に伴い、虎視眈々と地域通貨構想を練っているのが、県内で圧倒的なシェアを誇る肥後銀行だ。同行トップの笠原頭取に「くまモン!pay」開発に至った背景や、地域通貨として利用してもらうための方策について聞いた。

今年6月、岐阜県や愛知県を地盤とする大垣共立銀行の頭取に、林敬治氏が就任した。同行はPBRが0.3倍以下となるなど、収益力や市場評価に課題がある。林頭取は、今年4月から開始した新中計でどう巻き返しを図るのか。さらに、金融庁が問題視している政策保有株の「見せかけ疑念」について、林頭取は明確に否定。その真意に迫った。

地方銀行で政策株を純投資に振り替えるケースが急増している。そこでダイヤモンド編集部は、上場している地銀の振替額を集計し、金額が大きい順に地銀49行のランキングを作成した。上位にランクインした銀行はどこか。また、ランキング上位の地銀には見せかけの疑念について直撃し、振り替えを行う地銀の事情を探った。

#11
われわれ消費者は、ネット通販で「送料無料」や「即日配送」を当たり前のように選ぶ。しかし、消費者にとって便利なサービスは、ドライバーの長時間労働や低賃金の上に成り立っている負の側面もある。物流2024年問題の根本要因を振り返り、これまで当たり前だった物流は今後も持続可能なのかについて徹底検証する。

上場地銀73行の2024年度第1四半期決算は、全体の8割が増益、赤字ゼロの好決算となった。23年度決算に続き地銀が好調だった要因は何か。さらにゴールドマン・サックス証券の試算を基に、7月31日の日本銀行の追加利上げが大手地銀の純利益に与える影響を公開する。

7月31日の日本銀行の追加利上げについて、物価研究の第一人者である渡辺努・東大教授は「利上げの時期が適切か否かというレベル以前に、経済学の初歩的な観点から全く理解できない」と厳しく批判した。その真意と、追加利上げが今後の物価に与える影響について聞いた。

政策保有株式縮減の流れは、地方銀行にも波及している。そこで上場地銀全73行を対象に、投資家が見るべき時価ベースの「政策保有株式」純資産比ランキング2024を作成した。すると、縮減をアピールしている地銀も、純資産に占める時価ベースの政策保有株式の割合は、依然として投資家が満足する水準に至っていないことが分かった。

「リテールNo.1」実現を目指すりそなグループが、2018年2月から提供を開始している「りそなグループアプリ」。目標としていた1000万ダウンロード(DL)は達成間近だ。今後のアプリのさらなる活用や十六銀行(岐阜県)をはじめとした地域金融機関との提携をどう進めていくのかについて、南昌宏社長に話を聞いた。

2024年の株主総会は、過去最多の株主提案が行われるなど、大いに盛り上がった。そこで、全国の地方銀行において、選任議案の対象となった頭取の賛成率を集計。ワーストランキングを作成した。最も低かった地銀はどこか。PBRやROE、配当性向などの指標と併せて分析した。

#6
欧米の金利上昇により、多くの国内金融機関が外債運用で多額の含み損を抱え、2024年3月期決算で売却損を計上した。そんな中、巨額の債券売却益を計上したのが愛媛県の伊予銀行だ。なぜ他行に大差をつけることができたのか。いよぎんホールディングスの三好賢治社長に、海外の金利上昇を味方に付けられた背景や、今後の運用方針を聞いた。

#4
アクティビスト(物言う株主)をはじめとした株主の動きが活発だ。銀行業界も例外ではなく、政策保有株を多く抱える銀行や、低PBR(株価純資産倍率)&低ROE(自己資本利益率)から脱却できない銀行は、今後アクティビストの標的になりかねない。そこで、金利上昇期待によって好調を維持している銀行株の中で、市場評価が著しく低い銀行をあぶり出した。

開催のピークを迎える今年の株主総会では、「ESG(環境、社会、企業統治)」の「E」や「G」に関する株主提案が目立つ。そんな中、「S」に関する株主提案にも積極的なのが、新興アクティビストのナナホシマネジメントだ。今年の株主総会では、わかもと製薬に対し「実験動物の購入頭数の開示」を提案した。その真意をトップに直撃し、株主総会で予定している質問内容や、今後に向けた取り組みについても語ってもらった。

#3
有価証券運用の巧拙が銀行決算の明暗を分けている。静岡県の清水銀行が巨額の債券売却損で赤字に陥った一方、愛媛県の伊予銀行はヘッジなし外債のポジションを増やして巨額の売却益を計上した。市場環境が好転してもなお、評価損の処理が進まない運用下手な銀行はどこか。全105行の運用総合利回りランキングを作成し、利回りがマイナスに陥った3行を抽出した。

#2
金融政策が転換して市場金利が上昇に転じても、多くの地方銀行では利ざやの改善が進んでいない。その状況が反映された2024年3月期の最新決算を基に、全105行の本業利益率ランキングを作成した。22年3月期決算時に同じ条件で作成した順位と比較すると、赤字行が半数以下に減った一方、いまだ赤字に陥っている地銀にはある傾向が見られることも分かった。

#1
金利上昇に空前の株高が続き、国内銀行の外部環境は大きく改善した。ところが、2024年3月期決算を見ると、いまだに負の循環から抜け出せていない銀行も多くあることが分かる。そこで、収益力や効率性、市場評価の観点から五つの指標を設定し、全105行の総合ランキングを作成した。するとワースト5位以内のうち3行が同一県内の地方銀行となり、地域の特徴も顕著に表れた。

予告
銀行危険度ランキング2024!金利上昇&株高でも浮上できないグループを最新決算で徹底解明!
国内銀行の真価が問われる時代が到来した。2023年夏以降、国内金利は上昇局面に転じ、24年初頭には日経平均株価が史上最高値を更新。銀行業界にもようやく春が到来した。しかし、金利上昇によって大量の含み損を抱え、今もなお低収益体質から抜け出せない銀行も多い。そこで、全国105行の24年3月期決算をさまざまな指標からランキング。外部環境が好転しても浮上できない銀行をあぶり出す。

#9
野村證券は、ベースアップを入社3年目までの若手に限定した。ところが、実際には4年目以降の社員が“真の賃上げ”を享受している。背景には、事業モデル転換と並行して進めた人事戦略があり、中には前年からは考えられない超巨額のボーナスを手にする社員も。外資系金融社員ですらうらやむという今年の野村の賞与額と、それを可能にした評価テーブルの改定内容をお届けする。

#6
“リアル富裕層”6人が集結した匿名座談会の後編は、妻のエルメス浪費に足場節税失敗と、富裕層の悩みが噴出した。資産形成に余念がない富裕層は、船やウイスキーなどの趣味を資産形成にも生かしていることが分かった。

#5
純資産5億円超の富裕層6人で匿名座談会を実施した。国内では金利が上昇し、日経平均株価は史上最高値を更新する中、富裕層はどのように資産を運用しているのか。日本株、米国株から不動産、仮想通貨まで、百戦錬磨の富裕層が実践している資産形成術を激白してもらった。
