本連載では、11月11日に『聞くだけで脳の疲れがとれるCDブック』を出版するクリスタルボウル奏者の石塚麻実さんが、脳の疲れをとる究極の方法として、クリスタルボウルの音や響きが、なぜ、脳や心身にいいのかについて、わかりやすく解説します。連載は全6回の予定です。
クリスタルボウルは人類最古の楽器の一つ
クリスタルボウルは、太古の昔から人類に伝わる楽器の一つです。
古代の人々は、体のバランスを取り戻すために、音や音楽が重要な役割を果たすことを知っていました。
昔は、現在のような治療器具はなかったので、自然の素材で作った楽器(石や木など)の様々な心地良い響きを利用し、音による治療(サウンドヒーリング)を行っていました。
日本では、石笛(いわぶえ)を使って空間や心を清めて、健やかに過ごす智恵がありました。水晶が体に良い影響を与えると知っていた古代人たちが、それを音として治療に役立てようと考えたわけです。今で言う音楽療法の始まりです。
クリスタルボウルは、音と響きを利用した人類最古の楽器の一つと考えられています。
クリスタルボウルは、日本では楽器というカテゴリーでお伝えしていますが、アメリカでは音楽療法のツールとして活用する医師もいます。
製造方法は、水晶を粉砕して、その粉を高温で溶かして器状に焼き上げます。焼き上がった器状のものの縁の部分をマレットというスティック状のもので叩いたり、こすって回したりして音を奏でます。とても澄んだキレイな音と響きを発します。
クリスタルボウルの歴史には様々な説があります。現在、いちばん有力な説は、エジプトの壁画の文字や文献で発見されたというものです。それをアメリカ人が復元したことで、現代によみがえったと言われています。
その発祥に関してはまだわからないことが多く、現在、解明中です。神秘的ですね。