『ずるい暗記術』に続き、『ずるい勉強法 エリートを出し抜くたった1つの方法』が発売、シリーズ5万部を突破した。偏差値30の学年ビリが司法試験に一発合格できた勉強法は、答えが存在する試験に特化した技術です。にもかかわらず、その勉強法は、社会に出てからのほうがなぜ役立つのでしょうか?『ずるい勉強法』の第1章の内容を紹介します。

「真似る」のに才能はいらない。
「暗記」なら誰でもできる

 世の中には、星の数ほど、さまざまな勉強法が存在します。しかし、どんな勉強法も、結果を出せなかったらまったく意味がありません

 私がこの本で提唱する勉強法は、結果を出すことはもちろん、「ラクをしながら続けられる」ことに大きな利点があります。

「ラクして結果を出せる」のが、この「ずるい勉強法」なのです。

 そして、その根幹にあるのは、「真似る」ことです。

 そもそも勉強とは、「学ぶ」ことです。「学ぶ」という言葉は、「真似ぶ(真似る)」という言葉が語源になっていると言われています。小さな子どもが大人を真似て言葉を覚えていくように、あらゆるものごとは、真似ることから始まっているのです。

「そうは言っても、人がやったことを真似るのはよくないのでは」「自分でちゃんと考えなくてはいけないんじゃないか」と思う人もいるでしょう。
決してそんなことはありません。

 たとえば、初代ドイツ帝国の宰相ビスマルクは「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という名言を残しています。自分自身の経験から学ぶよりも、歴史、つまり先人たちの知識や経験から学ぶほうが頭のいいやり方だという意味です。

 ビジネスの世界でも、ソフトバンクの孫正義社長が、米国ですでに成功したビジネスモデルを日本に持ち込んだ「タイムマシン経営」で成功したのは有名な話です。

 まったく何もない状態から考えていたのでは恐ろしく時間がかかりますし、何より限界があります。すでに成功した事例を「真似る」ことは、最もラクで効率のよい方法なのです。

「真似る」とは、試験勉強においては、「暗記」をすることです。

 大多数の人は「教科書や参考書を読み、問題集を解き、そして答えを見る」という順番で試験に臨んでいることでしょう。でも、私のやり方は「答えを見て、問題を見て、最後に教科書や参考書を読む」です。一般的な勉強方法とは、真逆ですよね。

 ではなぜ、このやり方が有効なのか。ここで私自身の話をしましょう。