家庭は「幼児性を削って大人になる作業をする場所」
小林家では、結婚する前に、こういう話をしました。
「ケンカというものは、売る側がいて、買う側がいるから成り立つ。私は売ることもしないし買うこともしない。だから、そちらも、売ることもしないし買うこともしないと決めてほしいのだが、どうだろうか?」
私も妻も、「売る」と「買う」を慎むようになると、「4つ」のチェックポイントができますから、ケンカが起きにくくなります。
同じ言葉を他人から言われたときは、怒らないで踏み止まることができるのに、同じ言葉を妻(夫)から言われると、すぐに腹を立てる夫(妻)がいます。
外では踏み止まれるのに、家では踏み止まれない(正確に言うと「踏み止まらない」)のは、「幼児性」があるからです。
結婚は、何のために存在するのか。じつは「幼児性を克服するため」に存在しているようです。
家庭というものは、自分の思いを通す場所でも、甘える場所でも、ストレスを発散させる場所でもありません。
家庭は「幼児性を削って大人になる作業をする場所」として存在しているらしいのです。
結婚をして、わがままが言い合える相手ができた状態になったとき、いかに踏み止まって相手を受け入れるか。それを問われているのが「結婚の本質」のようです。