いま、1~2人前の小鍋料理が空前の大ブーム。簡単にできて、とてもおいしい。冷えたカラダもポッカポカになる。しかも、洗いものも少ないのだから、忙しいビジネスパーソンに大人気なのも当然です。しかし、どうしてもワンパターンになりがち。そこで、大人気料理家の小田真規子先生に、誰でも簡単にできてめちゃくちゃうまい小鍋レシピを集めた『まいにち小鍋』をまとめていただきました。本連載では、その一部をご紹介してまいります。ぜひ、今日の晩御飯にお試しください!(構成:田中泰、前田浩弥)
いやー忙しい。
毎日毎日残業続き。なのに仕事のゴールが一向に見えない。
年末までずっとこの調子かな……。
……長い。
もうすでに疲れはなかなかたまってきている。
なんとか年末まで乗り切るには……?
そんな相談を、栄養士で大人気料理家の小田真規子先生にすると、先生はこう教えてくれた。
「鍋料理は、もともと栄養バランスがよく、脂肪分も少ないのでヘルシーですが、なかでも薬膳鍋は健康にいいですよ。スタミナ増強には、“中華風にんにくすき焼き”が特におすすめ」
「ぜひ、教えてください!」
これが、小田先生が見せてくれた、完成品だ。
実に、おいしそうだ!!
スープは朝、家を出る前に仕込んでおく。
●砂糖:大さじ1
●オイスターソース:大さじ2
●しょうゆ:大さじ1
●酒:1/4カップ
●水:1/4カップ
このスープに2~4等分に切ったにんにくを2かけ入れれば完成。
ラップをして、冷蔵庫で保存しておこう。
帰宅したら、さっそく具材を用意。
具材もとってもシンプルだ。
●豚バラ薄切り肉:100~150g
●豆腐(3等分に切る):1/2丁
●チンゲンサイ(半分の長さに切り、根元は縦に4~6等分):1株(150g)
●シイタケ(石づきをとる):4枚
まず、小鍋をコンロに置き、ごま油(大さじ1/2)を加えて中火にかけ、少し温かくなったら豚バラ薄切り肉を広げて焼く。
肉の色が変わり始めたら、小鍋のすみに肉を寄せ、スープと豆腐を入れて煮立てる。
煮立ったら、チンゲンサイとシイタケを加え、さらに煮立てていく。
5~6分煮たら完成だ。
卵につけていただく。
うーん、こってりして実にうまい!
煮込んで柔らかくなったにんにくは甘味もあっておいしい!
ビールのつまみにももってこいだ!!
〆は鍋に冷凍うどんを凍ったまま突っ込み、卵を溶く。
即席スタミナうどんの完成だ。
これもまた、実にうまい!!
小田先生が、“中華風にんにく焼き肉”の薬膳鍋たるゆえんを、こう教えてくれた。
料理家・栄養士・フードディレクター。女子栄養大学短期大学部卒業後、料理家のアシスタントを経て、有限会社スタジオナッツ(www.studionuts.com)を設立。誰もが作りやすく、健康に配慮した、簡単でおいしい家庭料理をテーマに、『オレンジページ』『ESSE』などの生活雑誌や企業PR誌にオリジナルレシピを発表。家電、食品、調味料メーカーのメニュー開発、国内各地の産物・加工品の商品開発などもサポートしている。分かりやすいレシピが好評で、NHK「きょうの料理」「あさイチ」の料理コーナーに定期出演。著書は、『つくりおきおかずで朝つめるだけ! 弁当』(扶桑社)、『料理のきほん練習帳』(高橋書店)、『一日がしあわせになる朝ごはん』(文響社)など多数。中学校技術・家庭教科書(平成28年度)でも料理・監修を担当した
「にんにくに含まれる硫化アリルが、スタミナ回復効果を持つ豚肉のビタミンB1の吸収を助けてくれるんです」
たしかに、翌日、心なしか身体が軽い気がする。
なんとか、年末の超多忙な時期を乗り越えられそうだ!!
疲れのたまった方には、ぜひお試しいただきたい一品だ。
【中華風にんにくすき焼き レシピ】
●具材
・豚バラ薄切り肉:100~150g
・豆腐(3等分に切る):1/2丁
・チンゲンサイ(半分の長さに切り、根元は縦に4~6等分):1株(150g)
・シイタケ(石づきをとる):4枚
・ごま油:大さじ1/2
●スープ
・砂糖:大さじ1
・オイスターソース:大さじ2
・しょうゆ:大さじ1
・酒:1/4カップ
・水:1/4カップ
●たれ
卵:2個
●つくり方
1 鍋にごま油を加えて中火にかけ、少し温かい程度で豚肉を広げて焼く。
2 肉の色が変わりはじめたら、肉を片側に寄せ、【スープ】と豆腐を入れて煮立てる。
3 チンゲンサイとシイタケを加え5~6分煮て、【たれ】につけていただく。