願望を実現したいときに考えるべき手順

 一体どのようにして、誰のアドバイスも効果がなかった「年上の部下が自分の指示を無視する」という問題を解決したのか?

 すでにこれまでの連載で書いてきたので、想像がつく方も多いでしょう。

「部下が動かないから動かしたい」というのは、痛みを解消しようとするニセの願望です。

 私が彼にしたアドバイスは、基本的には自問自答のメソッドを応用したものです。下の図を見ていただくとわかりやすいでしょう。

人が願望に向かって歩んでいくことを表した図

 この図は、人が願望に向かって歩んでいくことを表した図です。

 左下の丸の部分が自分の現状、右上の星が実現したい未来の願望です。

 現状と願望の間にはギャップがあります。現在が課長であり、望む未来が社長であれば、そこにはギャップがあります。

 現在は独身、将来は幸せな家庭を持っている自分という場合もそうです。

 このギャップを埋めるための道のりがわかれば、望む未来に向かって歩んでいけます。それが戦略です。

 戦略がわかったら、行動をしていきます。

 途中で壁に当たるかもしれませんが、それを乗り越えて行動し続けると、望む願望にどんどん近づいていきます。

 相談してきた役員の方の悩みは、(3)の現状についてです。

「現在、年上の部下が言うことを聞かない」という現状について話しています。

 願望を実現したいと思ったときは、上の図の(1)から(4)の順番で考えることが大切です。