ニュースから流れてくる「経常収支」や「貿易収支」という言葉。みなさんはその違いや、詳しい内容について理解できているだろうか。これらを知ると、より深くニュースを理解できるようになる。今回は、元・週刊ダイヤモンド編集長で、『会社に入る前に知っておきたい これだけ経済学』の著者・坪井賢一氏に、経常収支についてわかりやすく解説してもらう。

「貿易収支」と「経常収支」の違いとは?

 貿易収支や経常収支といった国際経済の用語は、経済ニュースで頻繁に登場し、統計もたびたび発表されている。「×月の貿易収支は赤字だったが、経常収支は連続して黒字だった」というような内容だが、用語の意味を正しく知っておかないと、事態の正しい認識ができず、何を言っているのかさっぱりわからなくなる。まず、用語を整理しておこう。

 経常収支は、貿易収支、サービス収支、第一次所得収支、第二次所得収支に分けられる。貿易収支は財の貿易差額、サービス収支はサービス取引の収支だ。第一次所得収支は、海外への投資で得られる収益のことである。第二次所得収支は、海外への援助などで、基本的に赤字だ。それぞれの内容は下図をご覧いただきたい。