日系企業を経て、外資系証券会社へ勤務後、お金のふやし方を学び、現在、1億円を超える年収がある著者:生形大氏が書いた『9割の日本人が知らないお金をふやす8つの習慣』。本連載では、本書の内容のダイジェストで構成したものを紹介する。
お金をふやすために知っておきたい
住宅選びのコツ
前回の連載では、家を資産として選ぶ重要性を解説しました。同じ時期に、同じような広さのマンションを購入した2人の先輩。10数年後には、資産価値で比べると5000万円もの差がついていたのです!
今回も、住宅選びのポイントをご紹介します。
まずは「新築は買った途端、2割値下がりする」という常識です。中古でも資産性を重視して購入する外資系エリートとは違い、日本人は自宅を購入するときに新築を好みます。「家を買う=新築」と思い込んでいる人も多いようです。
確かに、新しい家は気持ちいいですし、設備も最新で使いやすい。
しかし、資産価値の点からは買うべきではありません。なぜなら新築マンションは、「買った瞬間に2割値下がりする」からです。
マンションディベロッパーは多くの経費を掛けて新築マンションを販売しています。チラシやホームページの費用、モデルルームの建築費、営業マンの人件費等々です。さらに自社の利益も上乗せしなければなりません。
そのような諸々の経費が販売価格の2割を占めているのです。
新築建売住宅の場合も、マンションより割合は少ないものの、やはり販売価格の1割以上を経費が占めています。
したがって、都心の好立地のマンションは別として、他のほとんどのエリアで買った新築マンションは、買った後にすぐ売ろうとしても2割ほど低い価格でしか買い手は付かないのです。
一方、世の中には、かなりの築年数が経った中古マンションであっても価値が下がらない物件があります。たとえば東京・渋谷区の広尾にある「広尾ガーデンヒルズ」。築30年を超えていますが、2000年頃から価格はほぼ下がっていません。それどころか2012年頃からは価格が徐々に上がっています。
先見の明がある人は、このような物件を買っています。
私が投資用にマンションを買う場合も当然、新築などは狙いません。一番の狙い目は、築18~20年頃の物件です。
新築マンションは先ほど説明した通り、販売開始直後に価値が大幅に下がります。その後も右肩下がりを続けますが、この下がり方がゆるやかになるのが築18~20年頃なのです。
投資用の不動産は5年ほど保有してから売却することが多いのですが、横ばいの時期に買えば、売却時に損をする可能性も低くなります。きれいにリフォームして売りに出せば、買った時より高く売れることもあるくらいです。