被災地と支援者をカップリングする新しい形の支援を
多くの人が、被災地の復興を望んでいます。
ただ、被災地に向けられる善意の一つひとつに込められているのは、日本が国として一日も早く復興してほしいという大きな願いというより、一人ひとりの被災者の生活が改善されていく様子を一日も早く見たいという願いなのではないでしょうか。
相手の顔が直接見える援助がしたいという日本人の善意の特徴。これを生かした被災地への支援の形があります。
どなたかが提案していたプランですが、たとえば石巻市のある地区と関西のA市の地区(他のどの地方公共団体でもいいのですが)をカップリングして、石巻市のこの地区を重点的に支援するのはこの関西のA市だと特定するのです。
A市の市民は、石巻市のこの地区の衣食住すべての面倒を見る。職がなければ、人を受け入れたり斡旋したりすることまでやっていいかもしれません。こうして被災した地区それぞれに、全国の自治体とカップリングさせるのです。自分の出した義援金がどこに分配されるかわからない支援より、より顔の見える支援になるのではないかと思います。
そうすることで、支援者にも「私は被災地のこの地区を支援している」という意識が強く働き、さらに支援したいという動機につながるような気がします。もしかしたら、生活に余裕はないけれどほんの少しだけでも支援をしようという人がさらに増え、被災者の生活がほんの少し楽になることにつながるかもしれません。
こうしたアイデアを実現させていくことも含め、今後も日本人が望む形での草の根支援が継続、発展していくけが望まれます。