目標設定とは、「定量化」である

 では、正しい目標設定とはいったいどのようなものなのでしょう。目標設定をうまくできないことを実感したぼくは、多くの目標設定の本を読み込みました。また、上司や同期、友人にも目標設定をどのようにしているのかを聞き、実際に使用しているファイルを見せてもらったりしました。

 他の人から得た情報をまとめつつ考えていく中で、ぼくはひとつの結論に達しました。それは、「目標設定とは定量化である」ということです。つまり、“数値化”することです。正しい目標設定ができていない人に共通するのは、「目標を設定したものの、まったくそれを見返すことなく、意識せずに終わってしまう」ことです。これは、定量化していない(もしくは甘い)ために、あいまいで測定ができず、有効活用できないことが原因です。

 たとえば、「資料作成の質を上げる」という目標はかなり抽象的ですし、いったい何をどうすればいいのか全然わかりません。おそらくあなたは、目標を立てた次の日には目標自体を忘れてしまい、その次の年にまた、「今年こそきちんと資料をつくれるようになろう」と考えることになります。これを繰り返していては、何年たとうが現状を脱することはできません。

 ですから、たとえば資料作成であれば「上司との資料の修正やり取りに5回以上かかっているので、3回以内で終わるようにする」とします。ほかにも、「売上を上げる→売上を10%上げる」、「ホームページの質を上げる→ホームページを月間50万PVにする」など、数値化することで、誰が見ても達成できたかどうかが明らかになるようにする必要があるのです。

 ぼくもこれを徹底し、大きな成果を得ることができました。仕事はもちろん、英語力やブログのPVなど、どんどん状況を好転させることができたのです。自分の成長が加速していくのが、目に見えてわかりました。目標を数値化する。たったこれだけで、成長スピードは確実に上がっていくのです。