幸之助さんの思想や考え方、を学べる、
いいチャンスだなと思いました。(筒井)
――(司会者)つい先日、9月8日に撮影が終了したとお聞きしているんですが、最後のロケ地は枚方にある「光雲荘」だったと聞いています。一般の方はなかなか入れない、ロケもなかなか行えないような場所だと聞いています。
真鍋 光雲荘は、かつて幸之助さんとむめのさんのご自宅として建てられ、長く迎賓館として使われました。大豪邸ですが、もともと西宮に建てられた家でした。それを保存するために、枚方のパナソニックの研修所に移築されまして、研修に来た人たちがそこを見学できるようになっていますが、一般公開はされていません。
テレビのドラマはもちろんですが、ドキュメンタリーも含め、テレビカメラが中に入ったというのは初めてでした。非常に立派な、そして豪華な日本家屋です。この貴重な映像は第三回で放映されます。
常盤 それはそれは立派な家で、本当に素晴らしい建物でした。ただ、私はそこにむめの夫人の役として行かせていただいていたので、非常に寂しくもなりました。というのは、あの広い家の中で、幸之助さんの帰りをただただ待っていた日々というのは、とても孤独だったんじゃないかなと思ったからです。
筒井 やっぱり日本の古い建物というのはきれいだな、と思いました。住んでみたいなと思いました。
――(プレス質問)波乱万丈な、幸之助さんとむめのさんの夫婦像についてどう思われたのか、ご感想をお聞かせください。
常盤 私はすごく羨ましいと思いました。第一話は特にそうだと思うんですが、本当に二人には希望が溢れていて、素敵な未来を想像して、そこに向かって、とにかく必死の力で二人三脚で走り抜こう、としている姿があるんですね。それは、本当に夢があって、羨ましいなと思いました。
もちろん、山あり谷あり、いろいろなことがあるわけですが、おそらく最終的には、本当に素敵なご夫婦だったのではないか、と思います。私にとっては、うらやましい夫婦像です。
――(プレス質問)松下幸之助さんを演じる前の印象と、実際に演じてみての感想を教えてください。
筒井 数年前くらいから、幸之助さんには興味がありました。政治に少し関心を持つようになりましたので。それで、松下政経塾があるということを知りました。松下電器という会社を創業しながら、政治のための組織も立ち上げるというのは、いかなる思想なのか、興味があったんですね。そんなときに、幸之助さん役のお話をいただいたので、幸之助さんの思想や考え方、いろいろなことが学べる、いいチャンスだなと思いました。
撮影させていただいて、資料などをやはりたくさん読むようになったんですが、やっぱり人間教育は大事だなとか、モノじゃなくてヒトが大事だ、みたいなことも、幸之助さんの言葉を自分でセリフとしてしゃべりながら、すごく勉強させていただいた気がします。