日本人は相手に気を遣って何でもいいですと言ってしまいますが、これはまったくプラスに働きません。方向性がないので当たり障りはありませんが、それだけです。せっかく相手との距離を近付けるチャンスなので、ここは相手が好きそうなもの(例えばドイツだったらドイツ料理)を選ぶとよいでしょう。

○「I would like to try German food.=ドイツ料理を食べてみたいです。」

 こうして相手に一歩でも歩み寄るチャンスを作る努力が、コミュニケーションにおいて信頼関係を築く意味でも非常に重要です。

 次にレストランの中に入って注文することになりました。あなたは普段どう注文していますか。実は注文は、レストランでは最も大事な行動の1つです。というのも、相手に対する信頼を表現できるチャンスだからです。

「~が食べたい」など、ただ自分が食べたいものを注文しているようでは意味がありません。そうではなく、相手のお薦めを聞き出し、それをそのまま注文するようにして下さい。そうすることで、「相手の判断や感性を信頼している」ということを、間接的に相手にサブコミュニケーションとして伝えることができ、グッと距離を近づけることができます。

○「What do you recommend? I will get the same one.=おすすめは何ですか?同じものを頂きます。」

 自分の感性を信頼してくれて、同じものを注文してくれて、さらに自分の好物やおすすめを気に入ってくれたら、あなただって嬉しくありませんか? 同じことを相手にやってあげれば、契約成立に一歩近づくことでしょう。

食事に誘いたい
絶対に成功する誘い文句とは

 今度は、取引先やクライアントが日本を訪れました。まずあなたは食事に誘いださなけれ ばなりません。ちょうど美味しい和食料理屋を知っていたので、相手に聞いてみました。

×「Do you like Japanese food?=和食は好きですか?」