「Say what?『How do you do?』is for the hotel. Say『Hey, what's
up?』here. OK?」
(何だって? 「How do you do?」はホテルでの挨拶だぜ。ここじゃ「Hey, what's up?」でいいんだ。わかった?)
「How do you do?」は、正しい英語であり、文法的に間違っているわけではありません。
でも、インフォーマルなBAR での挨拶には、ふさわしくない。かしこまった英語を使っている限り、誰も心を開いてくれません。
それ以来、私は「Hey, what's up?」(やあ、どう?)を口グセのようにして、誰にでも声をかけるようにしました。
すると、しだいに顔なじみができ、「常連客」の仲間入りができたのです。
アメリカ社会で生き残れたのは、
表と裏「2つの英語」を学んだから
「アングラ」で交わされる会話は、私が「ザ・キタノ・ニューヨーク」の職場で心がけていたビジネス英語とは違います。学校では学ぶことのできない「自分の思いをストレートに伝えるための英語」です。
文法はかなりハチャメチャ。よくあれほど崩れた英語で会話をしていたと思います。まさしく「泥つき大根のような英語」です。
でも、まぎれもなく「新鮮で生きた英語」でした。
「ザ・キタノ・ニューヨーク」では「ビジネス英語」に触れ、「アングラ」では「泥つきの英語」を学ぶ。
私が20年間アメリカ社会で生き残ってこられたのは、こうした「2つの英語」を学んだからだと思います。