「子どもに英語をマスターしてほしい」という願いを持っている親御さんは少なくない。しかし、そんな人でも「とにかく英語がペラペラになりさえすればOK!」などとは思っていないはず……。むしろ、本当にわが子に身につけてほしいのは、世界のどこでも生きていける頭のよさ、つまり「本物の知性」なのではないだろうか。
実際、応用言語学や脳科学、教育心理学などのアカデミックな研究では「外国語学習の機会が、子どもの知力やIQを高める」といった知見が蓄積されつつあるという。つまり、英語の学び方しだいでは、同時に子どもはより賢く育つ可能性があるということだ。
そのためにはどんなことに気をつければいいのだろうか?『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』より本文の一部を抜粋・再編集し、頭がいい子を育てる英語勉強メソッドを紹介する。(初出:2018年1月6日)

【3~18歳向け】英語ができる子、できない子を分ける“子ども英語ロードマップ”【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

小3で「中学初級レベルの英語力」は、
じつはそれほど難しくない

 前回の記事で「英語学習には年齢ごとに適切な学習法がある」という話をしました。

 ※参考記事
 学習の「モティベーション研究」でわかった、英語をみずから学び続ける子の育て方

 それを整理したのが、以下の「子ども英語ロードマップです。書籍『世界最高の子ども英語』では、基本的にこのマップに沿ってお話を進めています。

【3~18歳向け】英語ができる子、できない子を分ける“子ども英語ロードマップ”【書籍オンライン編集部セレクション】図:子ども英語ロードマップ(『世界最高の子ども英語』より)
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 これを見たときのお母さん・お父さんには、だいたい2通りのリアクションが考えられます。

 ①「えっ、うちの子は遅れているかも……」(焦りパターン)
 ②「うわ、うちの子はもう手遅れだな……」(あきらめパターン)

 まず一般的なのが、「このロードマップと比べると、うちの子はずいぶんと遅れているな……」と心配される方です。

 たとえば、目安6~8歳の「英検」の欄には「5級」と記載があります。

「まだ日本語の読み書きすらおぼつかなくて、試験らしい試験も受けたことがないのに、『英検5級』なんて……うちの子にはぜったい無理!」

 決してそんなふうに悲観しないでください。お子さんに合った方法で正しく学べば、小学校低学年で英検5級(中学初級程度)に合格することは十分可能です。

 私が運営しているJ PREPキッズの生徒では、小学校3年生で準2級を取得した子も複数います(とはいえ、英検受験を強くおすすめしているわけではありませんのであしからず!)。