2. 家族が施設の昼食を食べに行こう

検討中の施設の昼食を家族が実際に食べてみる、というのも大事です。食事の質については行政が指導監査するわけではないので、一生懸命やっているところとそうでないところで差が出やすいのです。

そのとき、「できれば入居者さんたちと一緒に、同じ場所で食べたい」とお願いするとなおよいでしょう。同席させてくれる施設というのは、自分たちのサービスに自信があるということなので信頼できます。

同じテーブルで食事をしながら、ほかの利用者さんの様子を観察してみてください。ちゃんと出された量を食べているでしょうか? ひとりひとりの状態に合わせて食事の量を調節せずに、みんな一律で同じ量を提供していると、食べ残しが自然と多くなります。
もちろん、毎日食べるものですから豪華である必要はありませんが、普段の食事としておいしく食べられるかも大切でしょう。

3. 職員の離職率を調べよう

職員の離職率は、簡単に調べられる指標です。国の制度によって施設ごとの情報はオープンになっています。

厚労省の「介護事業所・生活関連情報検索」サイトを見ると、住所やサービスの種類から施設を検索することができます。
離職率を調べるには、施設のページにある「事業所の詳細」タブをクリック、さらに「従業者」タブをクリックします。すると、その施設に勤めるスタッフの状況がわかります。前年度の退職者数や、各スタッフの経験年数も見られるので、いくつかの施設を比べてみると、やたらと人が辞めている職場なのか、ベテランが多い職場なのかなどがわかります。

介護というのは、ひとりひとりのスタッフにノウハウが蓄積されていく仕事です。辞める人が多ければ多いほど、現場で得たはずのノウハウは失われ、施設としてのレベルも上がっていきません。
辞める人が多い施設は、なんらかの問題を抱えている可能性が高い。中には24時間以上の勤務が常態化しているようなブラックな施設もあるので、そういうところは間違いなく離職率が高くなります。サービスの質も期待できないので避けたほうが無難です。