やたらと静まり返った職場、あいさつしても無視する先輩、ヘッドホンをしたままの同僚。新入社員はそれでも大きな声で元気にあいさつするべきなのだろうか?
『入社1年目の教科書』著者の岩瀬大輔さんが、右も左もわからないピカピカ新入社員にアドバイスする。
本記事では、ライフネット生命社長の岩瀬大輔さんの新刊『入社1年目の教科書 ワークブック』から、内容の一部を再編集し特別公開する。(まとめ/編集部)
※本文写真の新入社員Aさんはイメージです。
誰もあいさつしない職場。
さてどうする?
新入社員Aさん(以下Aさん) 入社して3日目なのですが、すでに困っていることがあります。朝のあいさつです。どうすればいいか、わからなくて…。
岩瀬大輔さん(以下岩瀬さん) 朝のあいさつの、どんなことで悩んでいるのでしょうか。
Aさん 朝のあいさつは「元気良く大きな声ではっきりと」が基本ですよね。
岩瀬さん そうですね。上司や先輩が「おはよう」と言ってオフィスに入ってきたら、大きな声で「おはようございます」と返しましょう。
「小学生に言うような当たり前のことを言わないで」とあなどらないでください。社会人として成長していく上では、「当たり前のことを当たり前にできる」ことが、最も大切なことです。
Aさん 私もそう思います! なのに、会社の人は誰もあいさつをしません(やや怒)。シーンとしている職場で1人、あいさつをするのは勇気がいります。
岩瀬さん そうですか…。たしかに、そういう職場もあると思います。
せっかくですから、「あいさつで職場の雰囲気を変える」ことに、チャレンジしてみてはいかがでしょう。
Aさん 私が、ですか? 元気にあいさつをすることで、職場の空気は変わるものなのでしょうか?
岩瀬さん すぐに変わらないかもしれませんが、やってみる価値はあると思いますよ。
そもそも、あいさつをされて文句を言う人はいません。これは日本の教育の優れたところだと思います。海外では、登校時に先生が校門の前で待っていて「Good morning」などとは言いません。会社で「おはようございます」「お疲れさまでした」と言うのも、英語文化ではほとんどありません。日本では、朝、大きな声で誰かがあいさつをしても、違和感はないと思います。
Aさんは、あいさつのない会社で、これから先ずっと働いていたいですか?
Aさん それはちょっとイヤですね…。
岩瀬さん であれば、勇気を出してあいさつをしてみましょう。
Aさん でも…。