スズキ、マツダ、ヤマ発
3社が異例の謝罪会見
お盆休み直前の8月9日、スズキ、マツダ、ヤマハ発動機の3社が緊急の記者会見を行う異例の事態があった。3社は新車の出荷前の燃費・排ガス検査で不適切な事例が判明し、謝罪のための会見を行ったのだ。
これは、日産自動車やSUBARU(スバル)が完成検査で不正が相次いだことを受けて行われた調査で、新たに発覚したもの。
会見した3社は、いずれも燃費や排ガスなどの検査で無効な測定値を有効にしていた。スズキは2012年6月以降、抜き取りデータ1万2819台の49.9%にあたる6401台で無効を有効として処理されていた。マツダは14年年以降1875台のうち3.8%の72台、ヤマ発は2輪車で16年以降の335台のうち2.1%の7台の無効が有効として処理されていたのである。
3社の中でも、スズキの不正は抜き取り検査データの約半数と、他の2社よりも突出している。リコール等にはつながらないというものの、事態を重く見たスズキは、鈴木俊宏社長自ら会見に出席し謝罪した(マツダとヤマ発は品質・製造担当役員による謝罪会見)。
鈴木社長は「検査の判定基準の不十分な理解、不備があった。非常に残念なことで工場任せであったことを反省している。チェック体制を整えて検査員の教育強化などコンプライアンス(法令順守)機能を徹底していく」と沈痛な表情で反省の弁を述べた。
同社は2016年にも燃費不正が発覚し「法令違反への認識が甘かった」と鈴木修会長自ら記者会見で謝罪していた。それから日をおかずして、再び今回の問題が発覚してしまった格好だ。