進次郎氏が総裁選にて開票直前で
石破支持を表明した
「一白だからできる絶妙なさじ加減」

 まず、進次郎氏のナインコードを明らかにしましょう。
 彼のナインコードは「水の一白」です(→どんな人も9タイプに分かれる判定法は『“強運を呼ぶ”9code(ナインコード)占い』をご覧ください)。

 水の一白の特徴を覚えていますか?(本連載第6回「タモリ、ドラッカー、ホリエモン……誰も教えてくれなかった「水の一白」の驚くべき正体」参照)

 どこにでも順応できる「柔軟性」、冷静沈着な頭脳が最大のウリです。
 時と場所で自分がどういう立ち振る舞いをすべきなのかを絶妙なさじ加減で判断し、上手に将来のプラスに導く力を持っています。

 最近で言えば、今年9月の自民党総裁選がとても印象的です。
「安倍か? 石破か?」
 進次郎氏による支持の行方は、投開票ギリギリになってから明かされました。
 進次郎氏が支持したのは石破氏でした。
 この表明は、安倍氏が勝利し、連続3選した以上にマスコミ・お茶の間の話題を呼んだのは記憶に新しいところでしょう。

 普通なら、「あ、小泉さんは石破を応援したか。意外だな」で片づけてしまう方もいるでしょうが、本連載の読者の方は、もう少しだけ深く考えてほしいのです。
 考えてほしいポイントは2つあります。

 第一に「なぜ、進次郎氏は石破を支持したのか?」
 第二に「なぜ、進次郎氏は投開票直前になって公表したのか?」です。

 総裁選後の記者団対応では、進次郎氏はこう語っていました。

「日本のこれからの発展は人と同じではだめ。
 人と違うことを強みに変えられることが大事。
 自民党も違う意見を押さえ付けるのではなく、違う声を強みに変えていかなければならない。そういう思いから、私なりに判断した」

 この発言、実に「一白らしい」と思います。
 自分の特性を磨いている一白は、社会の風を冷静に読んで、その優秀な頭脳を駆使してベストな回答を選択します。
 これこそが一白ならではの柔軟性が成せる技です。進次郎氏も例外ではありませんでした。

 世間では「安倍一強」と叫ばれている最中、そこに不満と不安を感じている国民も多かったことでしょう。
 確かに、進次郎氏は昔から石破氏を支援はしていましたが、ここで改めて石破氏を支持したことで、有権者に、強い権力に忖度(そんたく)しない政治家のイメージを植えつけることに成功しました。
(将来の総理大臣のポストを見据えての判断なのかは定かではありませんが……)自分の立場と将来を冷静に考えたうえでの、一白としての高いレベルの柔軟性を発揮した瞬間だったと思います。

 また、選挙の前哨戦ではなく、石破氏の敗北が事実上確定的になった投開票直前での公表だったことについても、一白としての一面が見えます。

 進次郎氏が「(公表の)タイミングを考えた」と言うように、公表をあえてギリギリにしたことで、安倍陣営が恐れていた進次郎氏と石破氏がタッグを組んでの支持集めを不可能にしました。

 もし、(進次郎氏が)もっと早く公表して(石破氏と)タッグを組んでいたら、選挙の結果がどう転んでいたかわからなかったと見る識者もいます。
 安倍陣営の事情を汲んでの、まさに絶妙なタイミングでの公表だったと言えましょう。

 自分の言動のタイミングを絶妙な具合で見極め、上手な立場づくりをしていけるのも一白の特性です。
 時には、自分の党も批判する進次郎氏ですが、ナインコードの視点を持って物事を見ていけば、彼の一白としての絶妙なさじ加減のうまさがわかります。

 批判的な言動はどのぐらいで抑えれば、国民からの信頼を得つつ、党内の反発も必要最低限にすることができるのか?

 進次郎氏は、水の一白として冷静かつ柔軟に物事を見て、現場を支配しているのです。
 いわば出る杭でもある彼が叩かれないのは、この一白としての気質が果敢なく発揮されている結果なのです。