返事で「はいはい」は、絶対にNG

　返事をすることの大切さは、幼少のころから誰もが親や先生から言われてきたはずです。

　ところが、残念なことに名前を呼ばれても返事をしない人も少なくないようです。

　呼ばれてする返事、質問に対しての返事、どちらにしても「はい！」という気持ちのよい返事をする人は、誰からも好感をもたれます。

　それは、自分の投げたボール（会話）をきちんと受け止めてもらえた安心感や共感してもらえたという気持ちを「はい！」という言葉によって感じることができるからです。

　ぜひ、日頃から積極的に「はい！」という言葉を使ってみてください。

　念のために付け加えておきますが、くれぐれも「はい」が適さない場面では「はい」だけで会話を終わらせることがないようにしてくださいね。

「はい＝できる。やってもらえる」と受け取られ、かえって混乱することがあります。いらぬトラブルを引き起こさないためにも「はい。ただいま確認いたします」とお伝えした後に、正確なご案内をすること。

　または、確認するまでもなくお引き受けできないことがわかっているならば、「申し訳ございません。あいにく……」というような言い方をしましょう。

　最後に、老婆心ながら「はいはい」は、接客では絶対にNGですので、ご注意ください。

【今回のポイント】
　気持ちのよい「はい！」は、お客さまに安心感をもたらすもの。
　たった2文字の「はい！」で接客の質をあげよう！

七條千恵美（しちじょう・ちえみ）
株式会社GLITTER STAGE 代表取締役
1973年京都府出身。同志社大学卒業後、日本航空に入社。
お客さまから多くの賞賛をいただき、さらに際立った影響力を持つ客室乗務員として「Dream Skyward優秀賞」を受賞。取締役から表彰を受ける。また、TOP VIPフライトの中でも最上級ハンドリングのフライトであった皇室チャーターフライトのメンバーに抜擢された経験を持つ。経営破綻後の2010年より2年間、客室教育訓練室のサービス教官として約1000人以上の訓練生を指導し、多くの優秀なCAを輩出。
教官としての会社評価は、評価最上位に該当するS評価を受けるなど教官としても数々の実績を残す。サービスマインドの強化と身だしなみの授業は評価が高く「気づきの女王」「身だしなみ隊長」と呼ばれる。
現在は、株式会社GLITTER STAGEの代表取締役として接客マナー研修や社員教育などで全国を飛び回る。
「強い牽引力とわかりやすさ」には定評がある。主な著書に、『接客の一流、二流、三流』（明日香出版社）がある。