人を動かすには「15秒で伝える」ことを心がける!
元人気DJ、さらに不動産会社でのトップ営業やベンチャー企業で取締役営業本部長を経験、そして、現在はトップ講師プロデューサーとして、延べ2万人を指導している話し方のプロが教える新刊、『相手のキャラを見きわめて15秒で伝える!』。
この著書の発売を記念して、研修などで教えているノウハウや、すぐに使えるワザをご紹介します! 営業職はもちろん、部下や上司とのコミュニケーションで悩んでいる人は必見です。
無理なお願いを聞いてもらうための
2つのポイント
5日後の納品なのに「すいません!あさってまでにお願いします!」とお願いされたらどうなるでしょうか?
伝え方次第で、「おいおい、いい加減にしろよ!」と切れられてしまうのか、「しょうがないなぁ。〇〇さんの頼みならやってあげるよ!」と快諾してもらえるのか。
その違いはどこにあるのでしょうか?
こちらのお願いをすんなり引き受けてもらうには、ポイントは2つ。
「これまでの関係性」と、「相手のキャラに合わせた伝え方」がカギです。
まずは、関係性。
「Aさんのお願いなら聞いてあげてもいいけど、Bさんのお願いは絶対に聞きたくない!」ってことありませんか?
ここで重要なキーワードが「返報性」です。
あなたも小さいころに親から言われませんでした?
誰かにモノをもらったら「ありがとう!」と言いましょう、「お返しをしましょう」と。
人は、何か良いことをされたら、それをどこかでお返しをしなくてはいけないという心理になります。
試食コーナーでは
「返報性」テクニックが使われている!
この「返報性」の法則は普段の生活でも活用されています。
デパ地下の食品売り場で、「どうぞ、お試しください!」と無料の試食コーナーがありますよね? これは、完全に「返報性」の法則を使っています。
先に無料で食べさせてもらって、売り場の人懐っこいおばさんやおじさんから、「どうですか? おいしいでしょ?」なんて言われると、思わず「おいしいー!」なんて口走ってしまいます。
「でしょう!今ね、二袋購入すると10%OFFになってお得ですからいかがですか?」なんて差し出されると、断りにくくなります。
細かいテクニックでいうと、この売り場の方は様々な技術を使っています。
先に無料で食べてもらうことで『返報性』を働かせ、「おいしいでしょ?」と聞いて相手が同意をすることで『コミットメント』を引き出します。
さらに、「いかがですか?」と商品を差し出すことで、お客さんに次のアクションを促す『行動要請』をしているわけです。
簡単に言うと、恩を売って→同意をさせて→最後に背中を押すという一連の流れを、限られた時間で沢山のお客さんに行っています。
売れっ子販売員は、人柄だけでなく、しっかりとお客様の心理を掴んで技術で売っているのです。